テンポラリー通信

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2018年 12月 23日

村上仁美〆飾り展ー時代というランド(3)

昨年末量り売りショップトロッコの依頼で創り好評だった
花人・村上仁美さんの稲穂を使った〆飾り。
今年は一般公開して製作販売を会場で実演している。
友人たちと札幌郊外の水田で自耕・収穫したした稲穂を、稲穂
本来の姿形の美しさを活かした〆飾りは、お正月という時期を超え
て、日本人の稲穂文化を想起させる感動を見る人に与えた。
米粒・ライスだけではない稲文化。
それを見る人の心にふっと想起させたのである。
稲を編んだ畳、それが坪という広さの単位を生み、米粒が発酵
し酒となり、升・合という容量の単位を生んだ。
そして蓑・草履・縄・筵に至る衣食住に深く関わる稲穂の歴史
を思い出させた稲穂の美しいシンプルな〆飾りだった。
お正月だけを意識した市井の派手な正月飾りにない稲穂本来の
姿形が見る人の心をとらえたのだろうか、普段の飾りとしても
欲する人が多かったようだ。

活字印刷の酒井博史さんが、NHKの街角散歩の道内版番組に
出演していた。
事前に担当キャスターが訪れ、何事かと思っていたら番組中
活字印刷の一例としてテンポラリーで2011年以来続けた
吉増剛造展のフライヤー印刷物が目に留まり吉増さんにも取材
した所為と解った。
事前に吉増さんから二通の葉書が来ていたのはその事だった。
番組では吉増剛造の存在感が後半主役の酒井さんを上回って
いた気もする。
150字の文章を先ず私経由で酒井さんにという意向のよう
だったが番組ディレクターの要請で直接送ったと後に吉増さん
から電話で聞いた。
文章の最後にテンポラリースペースの事も書いたよ、と話し 
ていたが番組では触れていなかった。
それよりも個々がそれぞれの領域で伝統の底流を踏まえつつ
頭角を顕してゆく状況の方が、何よりも肝要な事だ。
手仕事の〆飾り、手仕事の活字印刷、手仕事のネオン管・・。
その新たな近代と現代の境目を若い手と目が見詰め、活性化し
ている現実がとても大事な事だ。

*‘村上仁美オリジナル〆飾り展ー12月24日まで。
+野上裕之彫刻展「雲間」-12月27日ー1月5日
+佐々木恒雄絵画展ー1月15日ー20日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503










































# by kakiten | 2018-12-23 14:54 | Comments(0)
2018年 12月 22日

寒・暖のインフラー時代というランド(2)

鋭く冷えている。
石油ストーブを焚く。
猛暑の夏、冷たい水が欲しかった。
人は火と水の恵みで生きている。
火と水を宥め、インフラとして調整している人間社会。

給水管が凍結したのかトイレの水が出ない。
暖めても出ないので地中の管が凍結しているのかも知れない。
自宅ではトイレの水槽の浮き球が完全に浮上せず、細い水流が止まらない。
水槽を覗き浮き球を押してやると、どうにか止水した。
灯油が切れて、寒気が身に凍みる。
社会的調整機能が衰えると、水と火が徐々にその野生を露わにする。
人はただただ水と火の野生の前に立ち尽くすだけだ。

人の歴史は自然との間に共生する世界を創りだしてきた歴史でもある。
故郷と呼び、故里と呼ぶ、野生自然が恵みとしてあった場・処。
水と火の日常の小さな欠如に曝されて、猛々しい自然野生を想っている。

*村上仁美オリジナル〆飾り展ー12月23日-25日。
*野上裕之彫刻展「雲間」ー12月27日ー1月5日。
*佐々木恒雄展ー1月15日ー20日
*高臣大介ガラス展ー2月12日ー24日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
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# by kakiten | 2018-12-22 14:35 | Comments(0)
2018年 12月 16日

シャンソン訳詞家・高野圭吾の世界展ー時代というランド(1)

峰艶次郎さんの企画による「訳詞家高野圭吾の世界」展が始まる。
札幌生まれのシャンソン訳詞家にしてシャンソン歌手、そして武
蔵野美大出身の絵描き。
札幌の風土とフランスのシャンソンがどう紡ぎあって来たかを、
高野の訳詞を通して知りたいというのが、今企画の峰さんの
テーマだろうか。
昨年の初企画に続き、今回はそこで知り合った表現者5人にも
協賛出品を依頼している。
それぞれが高野の訳詞・歌を聴いて感じた事を自分の作品表現
で出品している。
伊藤也寸志は写真で札幌の下町東屯田通りの街並みを、パリの
下町を思わす写真で。
高臣大介はガラス作品で高野の好きな歌から半月形の透明な硝子
に電灯をセットした、光と影の作品を展示。
竹本英樹は、峰が気に入った街路と人の淡く佇む写真を、また花人
村上仁美は高野圭吾の写真の前に枝とバラ・草の造形を、そして
歌人山田航は高野圭吾の訳詞と歌声から十数首の短歌を発表している。
これらの作品参加により、シャンソンとサッポロという近代しかない
風土が、高野圭吾を通してポプラやリラのように、風土に根付く日本
の、札幌のシャンソンとして志向されている気がする。
各自がそれぞれの嗜好・足元から、近代日本に入って来た文化を見詰
め、見直し、かって漢字から平仮名・カタカナを生んだように文化
の耕地作業(カルチャー)を続ける事に深い共鳴を覚える。
高野の訳詞に時として閃くように感じられる札幌の風土感にハッと
しながら、5人の作品と高野圭吾の歌声・訳詞を見ているのも、何
か幸せなサッポロを感じるのだ。

*‘訳詞家・高野圭吾の世界ー12月16日、18日、19日
 am12時ーpm7時;月曜定休日。
*村上仁美オリジナル〆飾り展ー12月21日。23日ー25日
*野上裕之彫刻展「雲間」-12月27日ー1月5日。

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# by kakiten | 2018-12-16 18:48 | Comments(0)
2018年 12月 11日

寒気濃くーみちゆき(18)

月曜休廊日。
明けて翌日、寒気の底のようだ。
水道は凍結で、ストーブを点け、溜めておいた水を沸かし
部屋を暖め、やっと水が出る。
一気に冬が来て、沖縄から来た豊平さんが薄着で平気だと
言っていたのが夢のようだ。
最近は暑さ、寒さが極端である。
プロセスというか中間というか溜めというものがない。
人間社会と自然野生の間に在った故里という中間地帯が希薄
になったのと同じように、界(さかい)という交流の磁場が
衰退化している気がする。
北極・南極も両端の間に生じる磁場が消えると、一極集中
の弊害が起きるだろう。
人間社会の色んな分野における兆候も同じ気がする。
本来多民族性を保つ国、アメリカや中国が一国中心国家主義
に偏り、難民問題を抱える欧州でも一国中心の排他的方向が
見えてきている。
地球自体が多くの多民族の人間集合体なのに、それぞれの民族
が一極集中を高めれば、もう争いしか生まれてこないのだ。
人間社会の中の一極傾向は、人間全体が自然や宇宙に対しても
畏怖や畏敬という界(さかい)の意識・磁場を擦り減らしつつ、
故里と同じように喪いつつあるのかも知れない。
そのしっぺ返しが、昨今の寒暖差の激化として、顕れている気
がする。

*訳詞家・高野圭吾の世界ー12月16(日)、18(火),19日(水)
 am12時ーpm7時;17日(月)定休日。
*村上仁美オリジナル締め飾り展ー12月22、23,24日予定
*野上裕之彫刻展「雲間にて」ー12月27日(木)ー1月5日(土)

*佐々木恒雄展ー1月15日ー22日

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# by kakiten | 2018-12-11 15:09 | Comments(0)
2018年 12月 09日

パソコン故障して―みちゆき(17)

1ヵ月近くブログも打ち込めなかった。
藤倉翼作品展、沖縄の豊平ヨシオさんの来廊と書く事が詰まっていた。
まだ新しい機種に慣れていない。
先の地震で多くのファイルがパソコン上の棚から落下し従来の機種は
損傷していたようだ。
藤倉翼展については機会を見てあらためてきっちり記したい。
街の夜景を彩った手造りのネオン管の歴史を、近代と現代の境目
として深めた見事な作品行為だったと思っている。
またその作品の一点を沖縄の美術家豊平ヨシオさんが購入予約して
くれたのも感動した。
戦後アメリカ文化を象徴するようなネオンを直接素材とした作品
だからである。
それは沖縄の深処の哀しみを青と亀裂で20年以上ひたすら表現
している美術家の心に藤倉翼の作品が届いたという感動でもある。
私などが百の藤倉翼作品論を書くよりも、この一事を持ってすべて
が顕されている気がする。
そしてこれが縁で、藤倉翼が沖縄のLED以前のネオン管を撮影する
機会を得るなら、近代から現代への藤倉翼なりの固有の境表現となる
気がする。
クライアントの有名性から、土地、土地の無名な硝子職人の手業に
着目した写真の新たな地平を拓いている仕事だからである。
沖縄の最前列にして最後尾のラディカルな現実を是非切り取り再構成
して作品化して欲しいと願う。

*シャンソン訳詞家高野圭吾の世界展ー12月16、18、19日
 am12時ー19時;17日は休廊日。
*野上裕之彫刻展ー年末・年始。

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# by kakiten | 2018-12-09 17:07 | Comments(0)
2018年 11月 15日

北の赤・南の青ーみちゆき(16)

沖縄で掌にモロッコ芭蕉の青い実を載せた写真を
見て、ふっと想い出した十数年前の登山。
その時撮った登山家Nの掌に載せた赤い野イチゴ。
ふたつの掌(てのひら)が、南の青と北の赤を
抱いている気がした。
指先ではなく、掌(てのひら・たなごころ)の
保つ世界力によって、赤と青、ふたつの実が輝い
て見えるのだ。

今週末沖縄から美術家豊平ヨシオさんが来る。
心の掌(たなごころ)で繋がった友人である。
”沖縄は、基地と観光だけです。作品はたくさん
あります・・・。ただ、ただ眺めています。見に
来て下さい・・・。”
この電話の声に促がされるように、初めての沖縄
へ二泊三日・正味一日の沖縄滞在に出かけたのは、
2009年2月の事だった。
それから10年。
今年4月末、沖縄美術館の吉増剛造展見学も兼ね
再度尋ねたのだ。
訪れた豊平さんのアトリエ。
そこには2009年2月と変わらぬ、青い地に縦に
亀裂の作品群が百余点、壁一面に掲げられていた。
私が頼み、尋ねてくれた映像作家石田尚志、詩人
吉増剛造、映像作家鈴木余位、花人村上仁美、それ
ぞれが声も無くただ、ただ黙って沈黙、立ち尽くした。
2009年には出来なかった私以外の人への回路。
それは今回の訪問で少しづつ開かれつつある。
そして百有余点全部は無理だが、札幌テンポラリー
スペースで、数点でも展示してみたいという夢を、
豊平さん自身が会場を下見して決める事となった。
雪の光の中で、あの青と亀裂の作品を抱きしめて
みたい。
その夢が今、あの掌(てのひら)の芭蕉の実の青の
ように輝いている。

来週から始まる藤倉翼のネオン写真作品展。
都市の闇に浮かぶネオンサインを、ひたすら撮り続け
ている写真家藤倉翼は、現在のLEDネオンではなく、
初期の職人手作りのネオン管の輝きに魅せられ、それを
真正面からひたすら各地の盛り場のネオンサインを熱写
してきた。
新しい作品は、ネオン管の部分に拘り、ネオン管その
ものが放つ作り手の掌のデテールに焦点を充てている
作品と思われる。
都会にも人の掌が生み出した都会の彩・哀がある。
南の島の美しい海の青と空の青をイメージした豊平ヨシオ
の深い青に亀裂の哀。
ネオンサインとは対極的な亀裂・哀。
滞在中案内する札幌ー石狩河口までの自然風景と都会
の彩・哀ネオンへの藤倉翼作品解釈を見、豊平ヨシオは
なにを感受してくれるだろうか・・・。
掌の彩・北の赤であれば、良いのだが・・・。

*藤倉翼写真展ー11月20日(火)ー12月2日(日)
 am11時ーpm7時:月曜休廊。
*峰艶二郎「遠いからお前が好きだ」ー12月16日(日)-19日(水)
*野上裕之個展ー12月下旬ー1月初旬
+佐々木恒雄展ー明年1月中旬。

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# by kakiten | 2018-11-15 14:53 | Comments(0)
2018年 11月 10日

北米大陸先住民ーホピ族ーみちゆき(15)

約9千人程と聞く北米大陸の先住民族ホピ。
その民族が生み出す固有の図柄や人形に注目
したのは、美術家アンデイー・ウオフォール
やピカソという。
そして平和の民として、その基本にある世界観
も注目されている。
そんなホピ族の世界を、東京・根津でホピ専門
の店舗を構え、最近は「HOPI・ホピ」とい
う本まで著したホピの伝道者の天川彩さんが、
ホピ伝統のカチーナ人形を抱えて今年も札幌に
やって来た。
今回は土、日曜日に、本出版記念トークも予定
されている。
年に何度も、関西にでも行くような気軽さで、
アリゾナのホピ族の村を訪れるという天川彩さん。
知的で逞しく明るい女性である。
片腕の田中明子さんと共に、ホピ伝道の旅を日本
中に続けている。
地球という自然への畏怖と祈りを保つホピ族。
日本も他の民族も本来保っていたこの思想は、現代
という機械化学文明全盛の時代に、大きな警鐘を届
けるものだ。
土砂崩れの山野、溢れ出る川筋。
埋め立てた谷は割れて住宅地に顕在化し、埋め立てた川は
道路に亀裂を奔らせる。
そんな自然災害の多くを経験した我々の大地は、祈りの
護岸ー神社・仏寺へ上る石段の文化を捨て、強力な建設
機械で山裾を切り崩し、埋め立て、宅地としてきた。
そして、界(さかい)という自然と社会の緩衝地帯・故里
喪失の今が在る。
有機的な生命の身体エネルギーから遠ざかり、石炭・石油
・原子力を増幅エネルギーに換え、孫悟空の如意棒のよう
に操って、地球自然への畏怖感を喪失している。
怖~い、自然への畏怖を忘れて、一時の快適さを求める可
愛い~!文明に溺れて、政治・経済インフラ万能の今がある。
地球の地中に埋蔵されていた石炭・石油・原子力を増幅する
エネルギー源として掘り返し、その力を孫悟空の筋斗雲の
ように宙を飛び、如意棒のように力を増幅して、人の間ー
人間という単位よりも、国の間ー国家のという単位で力の
紛争を重ねている。
その結果地球の自然は荒れ、地球は自然の野生を露わにし
人の日常生活に及んでくる。
日本には、里山に象徴される、人と野生自然との長い時間
をかけた界(さかい)という緩衝地帯・故里構造を磨滅
させ、<兎追いし、かの山ー小鮒釣りし、かの川>は、
山崩れと泥流の里へと変貌させつつある。
原子力に至っては、破棄できぬ高濃度の廃棄物を溜め続け、
汚染された村は、町は、目に見えぬ汚染で一見変わらぬ風景
、しかし居住不能な明るい廃墟の途を辿っている。
人の絶えた明るい廃墟の故郷・故里。

天川彩さんの闘い、伝道する日常は、そうした人間の生命の
基本を問う旅なのだ。

*HOPIカチーナ展in札幌ー11月11日(日)午後5時まで。
 :11日午前11時~「ホピ」出版記念トーク。講師・天川彩。
 参加費1500円。
*藤倉翼作品展「NEON SIGN7」ー11月20日ー12月2日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目斜め通り西向き
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# by kakiten | 2018-11-10 15:06 | Comments(0)
2018年 11月 09日

物語のかけらーみちゆき(14)

昨日終了したCONTEXT-Sのふたり展
塩谷直美・中嶋幸治「物語のかけら」。
初めて見た塩谷さんの、光を溜め、放つ光の泉
のようなガラス作品と中嶋さんの山を毎日駆け足
登山しながら湧くように出て来たという色彩のフ
ァイルの二人展。
CONTEXT-Sの旧木造アパートを部屋の壁
を抜きオープンに改装した空間に、見事に息づい
て見応えがあった。
特に中嶋さんの両掌に収まる本のような容器に
収められた色彩が見事だった。
テンポラリースペースで何度か作品を見ているが、
このように色彩自体を主に発表したのは初めてと思う。
内から湧き出た色彩を包む装本のような造りも含めて
掌(てのひら)と、たなごころ(掌)の合掌のようだ。
津軽より札幌に移住して10年余。
中嶋幸治の繊細な魂が、ふっと、ほっと、安住の位置
を作品として顕れた気がする。
寡黙な無色の半透明な小さいガラスの保つ光の内包力
と併せて、この二人展は、木造アパートの木の保つ
呼吸空間に、それぞれが深い呼気・吸気を重ねていた。
場と作品の稀有なる共同(con)空間。
喪われた共同生活空間(アパート空間)が、conー
temporaryなゾーンを創って、場として共存していた。
かって色んな人たちが、それぞれの生活を壁一枚隔てて
住んでいた古い木造アパート。
未知の人が一時溜まり、共有された<物語のかけら>。
それがこの二人展の作品で空間も甦っている。
同時代(contemporary)とは、大げさな
仕掛けのものではない。
こうした小さな「物語のかけら」があっての集積なのだ。
人と人の間と書いて人間という。
集団・国家の間ではない。
ひとり、ひとりの小さな物語のかけらが、同時代そのもの
の基底にある。
人と人、その作品が顕す物語、そしてかって12人が住ん
でいたという木造アパート。
個と共同の近代の原点のような場に、ふたつの個性が
まるでそれぞれが保つ物語が創った小さなかけらのよう
に共存していた。
コンクリートで隔絶された高層マンションでは、決して
生まれない人間の場が、昨品の呼応というコンテンポラ
リーな場の時空を顕在化していた。

忘れぬ内に書き留めておこう。

*HOPIカチーナ展in札幌ー11月9日ー11日まで。
 am11時ーpm6時:11日最終日午後5時まで。
 ;HOPI出版記念お話会ー11月10日午後2時半~
  11日午前11時=著者・天川彩。参加費1500円。
*藤倉翼写真展ー11月20日ー12月2日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目斜め通り西向き
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# by kakiten | 2018-11-09 13:20 | Comments(0)
2018年 11月 08日

カチーナたち来廊ーみちゆき(13)

夕刻天川彩さんたちが、着いた。
早速カチーナ人形を壁に飾り始める。
一点づつ白い壁に跳ばす。
その行為自体が、カチーナドールと一体になって、
精霊たちが飛んでいるようだ。
アメリカ大陸先住民族のひとつ、ホピ族の生き方
とその表現作品カチーナドールを、使命感を保っ
て紹介し続けている天川彩さんは最近「ホピ」(徳間
書店刊)という本も出版した。
昨年の展示時には、1994年吉増剛造さんにかっ
て戴いた小さなカチーナドールと同じ作者のものを
見つけて来てくれる。
24年間ひとりぽっちだったカチーナは嬉しそうだった。
少し大きめの札幌に残った二体のカチーナは、テンポ
ラリーの小さめなカチーナの両脇に立つと、まるで
両親を得たようだった。
一体は買い手に引き取られ、もう一体は今も隣に立って
並んでいる。
並ぶカチーナドールは雪の女で、砂漠の多い熱い地域
に遠く霞む高山の嶺に見える雪・女、幸せを祈る乙女
という。
ヨシマスさん、戴いた穴熊の病を癒す精霊は、雪の乙女
の伴侶を得ましたよ。
そうご報告して、吉増さんも喜んでくれた。

明日からまた晩秋の紅葉の残る澄んだ空気の中で、カチーナ
たちの跳ぶ空間が時を刻む。

*HOPIカチーナ展in札幌ー11月9、10,11日
 am11時ーpm6時:最終日午後5時まで。
 :HOPI出版記念トークー天川彩・10日午後二時半=
  11日午前11時~
*藤倉翼写真展ー11月20日ー12月2日

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# by kakiten | 2018-11-08 18:04 | Comments(0)
2018年 11月 06日

水道の一滴ーみちゆき(12)

トイレの貯水タンクに注ぐ水が止まらない。
内に在る止水装置が充分に働いていない。
細い水流が突き出た管から小さな音を響かす。
何度か排水・給水作業を繰り返し止まった。
貯水槽内部の浮き球が緩んでいるのか・・・。
一度水道元栓を締めて外出したが、そうすると
すべての水が止まり、炊事・洗濯日常全般に支障
が出る。
ちょろちょろと水が流れる音にも神経が鋭くなり、
気が滅入る。
人間は環境の動物と呼ばれるが、このインフラ(生活
環境基盤)となる電力・水・交通・通信等の社会環境
の元は同時に、自然環境からその元資を得ている。
インフラの整わなかった時代には、もっと自然資源
との直接的触れ合いが多かっただろう。
その分人は自然に対して怖れと敬意を保っていたと
思う。
僅かな水の漏れる音にも神経が磨り減る軟弱な現代人
とは大きな差異がある。
人工的なインフラ環境に慣れ、任す日常と自然そのもの
と向き合い生きる生活とは、きっといつの間にか大きな
差異が生じている。
人は四本足から二本足となって、その動く範囲の不足を、
風力・水力・火力をエネルギー源とし、さらには地中に
深く内蔵された石炭・石油・原子力をエネルギー源として
力を増幅し、新たな環境・社会基盤としてきた。
両手となったふたつの足は、第六の内臓・脳の文字通り
手足となぅて、立つ事で獲得した俯瞰する視座の知能が
その増幅する力の基となったのだ。
しかし地に着くふたつの足は、もうひとつの力を保っ
ている。
自由に地上を、時に宙を、動き廻る力だけではなく、
天地を貫く踵(かかと)軸の力。
垂直に生きる植物、特に樹木の生きる力だ。
両掌を垂直に逢わせれば自然に浮かぶ、祈りの形。
地深く水を求めて伸びる根。
空深く光を求めて伸びる枝。
一か所に立ち、世界に開かれている生だ。
人はそうした立ち姿も、祈るという精神で得ている。
四本足の動く物は、両掌の心の動く物となって、動物と
植物の狭間を、両掌・両足で深く生きねばならぬ。

水道管から漏れる小さな水音に、大きく囲繞する自然と
大きく増幅し囲繞するインフラ都市を想った。

*HOPIカチーナ展in札幌ー11月9日ーー10日
 am11時ーpm6時・最終日pm5時まで。
 :11月10日(土)午後2時半~、11日午前11時~
 HOPI出版記念お話会・講師ー著者天川彩
*藤倉翼写真展ー11月20日ー12月2日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503 





# by kakiten | 2018-11-06 16:39 | Comments(0)