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テンポラリー通信

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2017年 01月 11日

SNSで再会ー広い河口(7)

F・BでOさん姉妹と久し振りに再会。
掲載のお蜜柑一箱の写真に誘われておねだり。
するとすぐあげるよ、と返事があった。
意地汚い本性が出た。
早速通院の合間懐かしいお宅へ寄る。
小一時間余り話をした。
すると浜松の鰻も蒲焼きにしてくれる。
20年前W大の探検部の学生が逗留していて、
その彼の実家から今も蜜柑や鰻が送られて来る
と言う。
そう言われて想い出した。
そんな学生が居たなあ・・。
大学の後輩で会った記憶がある。
円山北町時代の懐かしい記憶だ。
Oさんと当時同居していたK氏はイヴェントに
熱心で若い人や作家・ミュージシアン達が多く
集まっていたから・・。
KとN、Yの3人は、今でも揃って写っている
写真を人に見せると、みんな一様に凄いねえ~
と吃驚する。
異彩を放つ怪男児3人だった。

SNSの便利さ、速さには違和感もあるけれど
こうした再会の切っ掛けになる分には、美点も
あると思う。
問題は下地となる友情の現実の積み重ねという
カルチャー(耕地)があってこそ・・・。
K氏とは今は遠くなり、こうしてOさんとその
頃の記憶を共有できるのは、それぞれの生き方の
今の反映でもある。
今の生き方が過去の生きた回路となる。
その切っ掛けが、F・Bでの再会であったのだ。
蜜柑と鰻はその賜物。
幸せな気持ちとなり、明日の夕食が楽しみ。

Oさん姉妹ありがとう・・・。

*高臣大介ガラス展「奏であう」ーパリ帰国後2月予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月予定。
*中嶋幸治新作展ー未定

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2017-01-11 14:19 | Comments(0)
2017年 01月 10日

寒・函・閑ー広い河口(6)

年末年始展示した森本めぐみさん。
生後6ヵ月の七穂ちゃんもインフルエンザという。
従って福井・鯖江市の自宅に帰れず、しばらく実家の
恵庭に滞在と聞く。
今日も晴れているが、寒気は鋭い。
夏暑く、冬寒い。
当たり前だがその両極に中間が希薄だ。
人間社会も自然世界も、中間層が磨り減ってきている。
さらさら、そよそよ、ぽかぽかと形容される中間の
優しさが消えて、過激な野生が剥き出しは怖い。

最近通院で地下鉄・電車に乗る事が多い所為か、老若
男女を問わず追い越しをかけ、前へと急ぐ人が目に付く。
最新・最速の価値観が鼻先にぶら下がって、肩で風切る。
住宅も店も高さを競う先端を誇ってタワー化し高層化
してきた。
鋭い新幹線の鼻先のような、最新・最速・最先端・・。
ここでも中間層が希薄だ。
この道はいつか来た道~という、緩やかな蛇行を消去し
ショートカットの直線構造。

先日フランスパンを買う時、長く太いパリジャンを手で
触って張りを確かめてみた。
するとパン職人らしき男性に怒られた。
調理パンや菓子パンを手で触って確かめる気は毛頭無い。
しかしあのフランスパンだけは、触りたくなる。
お握りやお寿司と同じで、素手に馴染む食品だ。
衛生・安全も中間を喪うと、素手=不潔で厳禁。
愛がないなあ~と思う。
清潔→不潔、安全→危険・・・。
肩で風切る最新→最速→最先端志向は、素手を嫌い、指先
を白い手袋で覆うのだ。
掌(てのひら)という掌(たなごころ)は消去され、小手
先の指先に価値の比重がある。
てのひら(掌)で包む愛を抱いてこそ、祈りの指先もある。
小手先・指先の先端を優先する価値観は、人を刺す後ろ指
の構造だ。

ショップカードありますか?と促され、出したこのパン屋
のカードには素手でフランスパンを抱えたオジサンが嬉し
そうに歩いている図・・・。
パンも手作りって言うじゃない・・・。
買ったフランスパンには、包装袋・保存袋・紙袋が三つも
付いている。
掌で触る過程・媒介・実体の中間層を消去する過剰な衛生・
安全構造だ。
その回路はパン(素材)→胃袋(消費)一元化の触れる(過程)
を消去する最新・最速の覆う(消去)構造だ。

*高臣大介ガラス展「奏でる」ー近日パリ帰国後予定。
*中嶋幸治展ー会期未定。
*吉増剛造展「火の刺繍乃道(ルー)」ー4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2017-01-10 14:18 | Comments(0)
2017年 01月 06日

入口・出口・とば口・新年ー広い河口(5)

年末から年始にかけて「百年の予定」展があった所為か、
正月6日にして本当に年を越した気がする。
定期の透析治療も年末年始関係なく通院があったから
尚の事だ。
世間一般は初売りやら仕事始め、私はやっとお正月休み。
年賀状も書かねばならぬ。

今年はどんな年になるだろう。
吉増剛造さんの札幌国際芸術祭とテンポラリーとの絡みも
顕在化するだろう。
先ずは4月予定の吉増展を構築し、6年6回目の新たな
展開に応えねばならない。
戦後・明治、ふたつの近代化を含む日本百年の近代を
札幌の歴史と浸透させながら、徹底的に見詰める事だ。
入口・出口。
パラト・茨戸へと私の関心はそこに注がれている。

百年の孤独。
今年は百年がキーワード。
2006年ー創業百九年で父・祖父の家業を閉じた10年。
その10年目に森本めぐみ「百年の予定」展が、節目のよう
に年を跨いで展開され、吉増剛造の近代百年を問う「火ノ
刺繍乃道(ルー)」が始まる。
そして百一本から始まった高臣大介の「野傍ノ泉池」。
千本を目指す4年目の展示、四百本の「奏でる」展が今冬
予定されている。
やはり今年は百がキーワード。
百年の過去が百年の未来を問うている。

父さん、爺さん、
私は百年の曲がり角、入口・出口・とば口に居るようです。
お見守り下さい・・。

*高臣大介ガラス展「奏でる」ー近日予定。
*中嶋幸治展ー近日予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ル-)」ー4月予定。
 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503 

by kakiten | 2017-01-06 14:38 | Comments(0)
2017年 01月 05日

雪景色・風ー広い河口(4)

雪景色に吹く一陣の風のように人が訪れ去って行く。
森本さんの作品が無くなった今朝のテンポラリースペース、
白い壁・・・。
そこに明日尾道に帰る野上裕之さんが、一刻顔を出す。
そして閉店したばかりのゆかり宇田川洋さんが10年の
記録小冊子とお酒を持って来る。
みな早々に慌ただしく去っていった。
なにかまだ年末の感じ・・・。
それぞれの人生、ひとつの節目を超えた一年だった気が
する。
宇田川さん東大退官後の居酒屋ゆかりの10年。
札幌から尾道移住後の船大工修行そして結婚・一子
二子誕生の彫刻家野上裕之さん。
福井県鯖江市に移住・結婚・出産後初個展の森本めぐみ
さん。
宇田川さんとは「札幌碧の運河エルムゾーンを守る会」
で共に闘い、野上、森本さんとはそれぞれの作品を通して
テンポラリースペースで磁場を共にした。
そのひとつの折り返し地点のように今、時間が過ぎていっ
た気がする。

滋賀県から帰省中のI氏が、購入してくれた森本作品を
取りに来る。
購入時が初対面だが、気持ちが通じて村岸君の話やら大野
一雄の話をする。
そして大野先生の石狩河口公演映像と村岸の遺された映像
を見せる。
村岸の映像は国際短編映画祭グランプリ受賞で、遺作追悼本
をI氏が購入してくれた御礼だ。
I氏もまた版画を制作しているという。
いずれ何時かここで個展をしたいという。
今回の帰省で森本展の訪問が、ひとつの転機になるかも知れ
ない、そんな予感がする。

行く人、来る人・・・。
そんな正月5日。

*高臣大介ガラス展「奏でる」ー近日予定

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2017-01-05 18:14 | Comments(0)
2017年 01月 04日

最終日・2ー広い河口(3)

最終日終盤近く人の切れる事がない。
新婚の二組を始め、なにか幸せそうな人たちが、
作品を楽しんでいる。
懐に余裕のある人は作品を購入し、余裕ない人は
「百年の予定」カレンダーを購入してくれた。
そして閉廊近く帰省中の詩人の文月悠美さんが来る。
彼女の第一、第二詩集の装丁を飾ったのが森本さん
の絵画作品である。
展示を手伝った秋元さなえさんに紹介する。
そこへ美術家の田村陽子さんが見える。
ふたりが展示を見終えた後、奥の談話室へ。
すると田村さんがフランスパンとチーズ、それに
お重に入った正月お節料理を取り出した。
さらにワイン。
早速ワインを開ける。
お節料理にフランスパン・ブルーチーズを肴に
乾杯だ。
そこへジャンベ太鼓奏者で画家の鼓代弥生さん
が来た。
みんなでもう一度乾杯。
20代、から50代まで各世代の優れた女性達が
ひとりづつ経験と今の仕事を語り出す。
そこに年齢差はない。
文月さんの最新エッセイ集「洗礼ダイアリー」、出版
されたばかりの最新詩集「わたしたちの猫」を読み廻
しながら話は跳ぶ。
未婚の人、離婚した人、子育てを終えた人、それぞれ
の境遇の中で詩を書き、美術を続け、音楽を奏する
志を保った人たちの世代・境遇を超えた暖かな心が
美味しい料理とパンとワインで花開く。

最終日森本めぐみさんは39度の風邪熱で母子共々
居なかったけれど、作品はその空隙を埋めて多くの人
たちを楽しませてくれた。
異例の大晦日正月の展示は、こうして熱く和やかに
今日の搬出を終えた。
ご主人の山口大樹さんとお義母様の協力で、無事
後片付けも終了する。
ここでもメグ&タイキだったなあ・・。
ねえ、ケン&アヤ、キッツ&ナッツ・・・。

作品の中にしっかりと自らの日常・風土を刻み込み、
荒れた天気で帰省遅れの疲労等が重なり、風邪に
ダウンもあったけれど、心身ともに見事な里帰りの
展示だったと感銘する。

ありがとう、メグ&タイキ、そしてふたりのご両親・・・。

*予定・高臣大介ガラス展「奏でる」

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2017-01-04 14:05 | Comments(0)
2017年 01月 03日

最終日ー広い河口(2)

森本めぐみ展最終日。
森本作品をずっと見続けていた人たちが多く来る。
話していると、その上で今回の作品展開を非常に
心地よく反応している様子が分かる。
作家本人は今日熱が下がらず、赤ちゃんも熱が
あり、こちらには来れないと連絡があった。
美術家のN君が絵を購入してくれたり、高専時代
の東京の友人が来てくれたり、本人も同席できず
残念だろう。
でも作品が雄弁に今を語ってくれている。

今回用意されたゴールデンマウンテインのカレンダ
ーの裏表には、2017年と百年後の2117年が
刷られている。
「百年の予定」展タイトルに呼応するものだ。
恵庭岳に似た、尖ったこの山の絵のモデルは、タイ
のソース瓶の商標ラベルのものだ。
国境を越えて故郷と繋がる尖った山。
性別・生い立ちを超えて繋がる結婚。
そんな境(さかい)を意識しつつ、界(さかい)を
保ち繋がる男女・親子・故郷・他郷の普遍的経験が
作品世界にも投影されている気がする。
出産も育児も福井県鯖江市の生活もすべて初めての
体験だ。
その経験の中で故郷の恵庭岳が聳え、故郷の縄文遺跡
の記憶漆の赤が燃えている。
縄文・カリンバの卑彌呼のように、森本めぐみは
凛々しく生きている。
最終日も夕刻近くまだまだ訪れる人は切れそうにない。

*森本めぐみ展「百年の予定」ー1月3日まで。
 am11時ーpm5時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503、

by kakiten | 2017-01-03 16:05 | Comments(0)
2017年 01月 01日

身駆・短駆ー広い河口(1)

元旦開廊早々、近くに住むOさん母子が来る。
6歳の娘碧ちゃんと3歳男の子顕くんの子連れだ。
碧ちゃんは零歳の頃から来ているので、ここはもう
お馴染みの場所である。
弟を先導し梯子を登る。
3歳の顕(あきら)君は、ここは二度目だか、体で
覚えているのか、梯子登りに初挑戦する。
膝を使い足の底を使い登りに成功すると、もう止まら
ない。
2階奥の階段を私を呼んで声に合わせ短い足で下り、
再び梯子登りに挑む。
額に汗びっしょりかきながら姉・弟、身駆・短駆。
駆け回っている。
掌大の卵形の作品の前でふたりの記念撮影。
これがぴったりだった。

小さな身体を使って、全身で空間を呼吸する。
作品を鑑賞するという頭脳の詳細化・観念化ではなく、
皮膚呼吸のように空間と同化し一体化する。
大人には喪われた会場経験が甦っていた。
会談を降りる毎にオジサン、オジサンと立ち会いを
求められ小3,40分・・・。
オジサンも些か疲れた次第だ。

昼過ぎ賑やかな家族が去って間もなく網走の漁師・画家
佐々木恒雄さんが来る。
彼も同じく子供が出来たばかりの境遇だ。
2階回廊壁に飾られた育児のスケッチ連作に、佐々木
さんも甚く共感している。

3歳から壮年期まで、一体感共感が空間に木魂して、
3日目元旦豊かな会場である。

*森本めぐみ「百年の予定」展ー1月3日まで。
 am11時ーpm5時:2日(月)定休日休廊。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2017-01-01 16:43 | Comments(0)