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テンポラリー通信

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2006年 10月 06日

秋のはなし(21)

洞爺の高臣大介さんが最近工房の前に設営したグル、パオのこともモンゴルで
経験済みで7月にさっぽろにいた頃すでにどこかグルを建てて住みたいなあと言
ってた位詳しいのだ。とりあえずここは一時的な彼のゲルになる。そのうち駐車場
にグルが出現したりして・・。
及川さんとも以前ライブで会っていて話が合っていた。しばらくは二階の資料本等
の整理に付き合ってもらって器用な事だから綺麗に片付けて寝袋の場を確保し私
も宿願の資料室の整備が出来ることだろうと思う。
メキシコでアートの仕事をしていた野上裕之さんが帰国したと連絡があった。12月
の個展に向けて気合が入っている。気合を散らさないように溜めることだ。息を深く
吸込んで吐く事だ。明後日の及川恒平さんのライブまでなにか慌しく時間が動く。
ギヤラリーってなにかアゲマンの役割をもつているのかもしれない。秋が澄んで
透明なトランスペアレントの時間が満ちてくる。

by kakiten | 2006-10-06 12:48 | Comments(0)
2006年 10月 05日

澄んで、突き抜けたー秋のはなし(20)

酒井ヒロシ初のライブは、澄んで突き抜けていた。もう澱んだり止まった時間は無
かった。声は深く伸び熱く細部まで脈打っていた。前半は二階の吹き抜けで、後半
は下の北壁を背に。今を生きていることの何よりもの輝きが留まろうとするもの俯こ
うとするものを包含し突き抜けていた。一年前に初めて会った。色々な事があった。
しかしその蓄積が阿部守の作品の暖かい錆のように今を創っていた。声を創って
いた。目に見えるものだけではない。不可視のものたちも気圧のようにいた。生き
ていることの発熱する時間が深く濃い動機を創っていた。こんなステージはそうあ
るものではないのだ。プロとかアマとかいう問題ではない。声を発する肺の胃の呼
吸のそこに蓄えられ函のように溢れようとする力の時間の厚さなのだ。無難はない
。無理もない。無力もない。彼のこの一年が、彼のこの三十年があつたのだろうと
思う。自分の曲は一曲もなかった。しかしその歌はすべて酒井博史の歌だった。酒
井ヒロシの声だった。途中弦を切り、代わりのギターで歌っている間切れた弦を一
生懸命直していた及川恒平さんの真剣な音へのひたむきな姿が昨日の聞き手の
姿の総てを顕していたように思う。そこには声を通して純粋な今というキラキラした
時間の共有が水滴のように光っていたから。及川恒平さんの誕生日は8月14日だ
と聞いた。今年の夏のこの日は死者の日だった。それをどこか生きる者は引きずっ
てきたのだ。今週日曜日及川さんが同じ場所でここでの初ライブをする。不思議だ
なあ。死と生が入れ替わるように場の時間が象嵌されていくのだ。酒井さんの昨日
の時間は掃き清めたんだね、生と死の間を繋いで、自らの為に死者の為に。そん
なステージはそう在るものじゃない。
終演後コーヒを飲もうと言って喫茶店を探しに酒井さんの車で街へ出た。途中程
無くガソリンが切れ立ち往生となった。ああ~!またいつもの酒井博史に戻っちゃ
った。コーヒーと駐禁の奴だよ。

*及川恒平ライブ「夏のひかり秋のはなし」10月8日(日)pm4時~3000円

by kakiten | 2006-10-05 12:55 | Comments(0)
2006年 10月 04日

深い空ー秋のはなし(19)

sichihukuさんの「ピアニカと白樺」という絵も今年1月のモエレ沼のアートイヴェ
ントで実際に村岸さんが野外で企画した時にピアニカを使って雪の中の構築物
の前で吹いていたと言うし何故そのシーンを急にsichihukuさんが今の時期描
いたのかも不思議なのだ。ちよっと怪談じみるが村岸さんの遺作のCDを岡部亮
さんにお貸ししていたのが3日前に戻り、久し振りに聞いていたら操作のミスだろ
うがCDが出てこなくなり何度も聞いてからやっと出てきたりした。
偶然が重なっているのだろうが今日の青く澄み切った秋の空のように青の奥に冥
が深く存している。その冥は阿部守の作品の水滴の穴のように深く一点上下の世
界を結んでいるのかも知れない。水という液体がじゅっと音を立てて白い気体とな
り錆という物体となっていく。その繰り返しが現在過去未来のシンプルな時間軸の
ように存在し現在という波紋のような今を形成している。茶褐色の暖かい錆の現在
を人は自然に囲炉裏のように囲んで座り、安らぐように見詰めていたのだ。
5日まで台湾に研修旅行との連絡が阿部さんからあり作品の福岡への発送を延ば
した事もありまだ展示のままである。今日の酒井博史さんのライブには真ん中の水
滴の落ちる作品は装置として残しその周りに座布団を置き客席としようと思う。彼は
二階吹き抜けで歌うだろう。そして下にも降りて歌うだろう。まだ記憶は癒されていな
い。自然と今はMが出てくるのだ。酒井さんの昨日のブログにもそれは明らかだった。
阿部守さん!そういうことで今日一晩作品を置かして頂きます。そのご報告はまた
明日。

*sichihukuさんのブログーわたくしこんな絵をかいてます→エキサイトブログ
  でリンク。

by kakiten | 2006-10-04 13:32 | Comments(0)
2006年 10月 03日

巡り来る日ー秋のはなし(18)

休廊日の月曜日酒井さんのライブ用にと思い前の仮事務所に置いてある座布団
を運ぼうと酒井さんに電話する。三十分程で行きますと言う事だったが二時間近く
待つ。2時から佐佐木方斎さんの家に加藤玖仁子さんとお訪ねする約束だったの
で少しイライラ。やっと来たのは昼を大分過ぎていて写真家の川原亮さんも一緒
だった。車中今日村岸さんの四十九日で礼状が届いたと言って見せてくれた。個
展の案内状の図柄がそのまま使われて図書カードになっていた。ふっと約一ヶ月
半前の時間が甦る。7月末村岸さんの個展最終日近く札幌を離れて以来だった。
ちようど藤谷さんと村岸さんの個展を両方見てからここでの時間はすっぽり抜けて
いるので一種浦島太郎状態だったのだ。これも村岸さんの配慮かも知れない。
7月の及川さんのライブも立ち会っていたからだ。とりあえず慌しくそこまで話し私
は加藤さんとの約束の東郵便局前に急ぎ自転車を飛ばした。なんとか時間に間に
合ってふたりで佐佐木宅へ向かった。部屋の中を綺麗にして写真を沢山揃えて方
斎さんが待っていた。沢山の写真の中には若いアグネスチャンみたいな加藤さん
もいた。さまざまな展覧会の写真そのオープニングや作品の寸景に彼の生きてき
た懐かしい時間、人が詰まっていた。高校生の時代のアルバムもあってなにか今
日の方斎さんは自分の個の凡てを見せているようだった。彼の父上も8月14日に
亡くなっていて村岸さんと同じだったから、この日は不思議な日だった。
加藤玖仁子さんはテンションが高く3時間程佐佐木宅にいた後も近くの喫茶店で
しばし話しが続いた。私は所持金ゼロだったので奢ってもらったがそれもありちよ
っとこの日は落ち込み気味だった。雨が濃くなる中自転車で走りずぶぬれで帰っ
た。仮事務所だった熊谷宅に辿り着き、紅茶とケーキがほっと息をした。なにか
最後は雨で、いろんな魂が巡り来る日だった。
そういえば洞爺で高臣大介さんがゲルを作っている。これで洞爺とも繋がり、さっ
ぽろの後訪ねる事になる。

*酒井博史ライブー4日pm7時~1000円
*及川恒平ライブー8日pm4時~3000円

by kakiten | 2006-10-03 12:21 | Comments(0)
2006年 10月 01日

過ぎていくことが現在であったー秋のはなし(17)

阿部守展最終日の夕刻ふんわりと人がグループで来た。親子のグループ、職場
のグループ、友達どうし。そのうち、真ん中の水滴の落ちる鉄の円盤を囲み座り込
んで円陣になった。まるで囲炉裏のようだった。手をかざして電熱の暖かい部分に
触り、水の滴るのを見ている。日は落ちてライトに照らされた錆びた鉄の色が会期
中の時間を感じさせ暖かい。最終日という事もあって自然に名残惜しむように囲ん
でいるのだろうか。鉄の上の水と熱のシンプルな接点を見詰めている。一滴に溢れ
落下し、じゅっという音、白い煙。過ぎていくことが現在であった。水が乾き蓄積した
痕跡。錆の暖かさ。そこに自然にあぐらができて座って囲炉裏の時間ができていた
。でもこれって初めてだなあ。今記しながら気が付く。最終日の夜の最後に相応し
いいい時間だった。きっと錆の暖かさ、時間の暖かさが最後の夜を演出してくれた
のだ。まだ午後の光が会場を満たしていたとき、及川恒平さんが来た。五月の仮
オープン時以来だった。ちようどシンクガーデンの薄木さんが帰って丸島均さんが
初日以来ニ度目に来ていた。ギヤラリー前のM・M広場の丸島さんだ。ふたりは
初めて会ったようだが、及川さんはミキシイの「栄通」さんですぐ分ったようだ。「
こへ」というのが恒平さんの名前だ。丸島さんが帰った後及川さんは午後の光に
映る作品の翳を撮影していた。水煙と。しばらくぶりにふたりで会うので話が沢山
あるようでもあり実際は言葉にはならなかった。軽く8日のライブの打ち合わせに
なった。酒井博史さんの時は聞きに来ると言った。彼は今、旬(しゆん)ですよと
言う。すっげえ~!プロの人に見抜かれているよ。先日狸小路の某ライブスペー
スで偶然酒井さんと会って歌を聴き一番でしたよと誉めていた。ここの仮オープン
の宴でも酒井さんの歌を聴いて誉めていたから、もうこりゃあ本物だ。駐車違反
でぼやいている場合でないぞ。歌も仕事も今が旬ぞ。シュンとしている場合か。と
エールを送っておきます、酒井博史さん。今こそ、ちゃかいの窓を開けよ!あれ、
違ったかな。

by kakiten | 2006-10-01 13:42 | Comments(0)