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テンポラリー通信

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2006年 02月 23日

雪泥の道ーふかぶかとさっぽろ漂流(2)

ここのところの暖かさで雪泥の道続く。店を喪って三週間余。少し疲れたのかも。
<深々と札幌漂流>と書いてから本当に道が深々でした。そのかわり昨日は
うれしいメールや人の出会いがあった。昨年12月テンポラリースペース最後の
個展をした堀田真作さんからのメールで一月末からドイツへ行きその報告。<
先月から今月アタマまでドイツに行ってきました。ちようど月末はケンやあやち
やんたちと飲んでいました。中森さんと話そうと、盛り上がったんですがタイミ
ングが合いませんでした。少し残念です。中森さんのお告げの通りドイツでは
好感触で迎えられました。来年1月からハンブルグで個展をします。その前に、
豊田の個展がありますが、殺す気で攻めていく所存です。ドイツのギヤラリーの
ミキさん。中森さんのフアン(同志?)なのだそうです。-「それから、中森さんに
ぜひ堀田さんの作品について解説を書いてほしいのですが。(中略)堀田さんは
どう思われますか?」ーいかがでしよう。御一考ください。>なにかドイツにいる
谷口顕一郎通称ケンちやんと堀田さんの姿が目に浮かぶようだ。それにしても
まだ一度も会った事の無いミキさんが私のブログを読んで堀田さんの個展に
繋がるとは、世界が豊かに、柔らかく広がるなあ。<同志?>とはねえ。素直
にうれしいです。
もうひとつ、写真家で昨年7月テンポラリースペースで個展を開いた森美千代
さんがあの場所の最後の10日間を写真で記録していてくれた。ある緊迫した
空気が見事に撮影されていた。人も荷物も窓も非日常の日常にいた。改めて
濃い時間を思う。「あるギヤラリーの終焉」とでも題して充分展覧会ができると
思う。人の顔、建物の佇まい、梱包された荷物、動く人の気配、白樺の幹と雪
あの時間で無ければ絶対にない表情がそこには記録されていた。ひとつの
喪失が集中して、そこにあった凝縮した時間を掬い取っている。時間というもの
はそう云うものなんだなあとあらためて想う。その日東区本町の法邑へ行き、
ランチをおごってもらつた。彼女は同時に優れた主婦でもあるので、私には
豪華なランチも家庭料理の延長ねと呟いてさほど感心もしなかった。主婦は
凄いなあと私は単純に感心した。それにしても時にシビアな辛口の批判をあび
せられて防戦一方の私はこの写真と食事でもうなにも言えない。感謝です。

昨日のこのふたつの出来事で大分回復する。人は人によって傷つき人によって
勇気ももらう。その繰り返しかもしれない。またふかぶかとさっぽろを歩く。一年
で一番短い二月、そのヘソのような寒さと雪泥の二月の底を歩く。

by kakiten | 2006-02-23 12:08 | Comments(2)
Commented by gla_gla at 2006-02-23 21:45
「人は人によって傷つき人によって
勇気ももらう。その繰り返しかもしれない。」
なんだか恋愛の格言みたいな感じですね。
でも、何事でもそうだけど、恋愛に当てはめてみると分かりやすかったりしますよね?........それって俺だけ?
Commented by kakiten at 2006-02-24 12:02 x
>大介さん
さすが~”燃える男のロック”の作者は言うことが違う。”何事でも・・”というところがすごいね。う~ん思いつかなかった。私は価値観の葛藤のようにイメージしていたけれど恋愛の格言とはねえ。それって”燃える男だけ?”


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