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テンポラリー通信

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2008年 04月 26日

格子・余剰・自由ーランドとしての石狩(29)

佐佐木方斎の作品集のタイトルを3っ並べてみると、私自身の来し方とクロスす
るものをずっと感じていた。碁盤の目に計画された方形の街。その方形が、空に
高層化した時その街を出て、円山北町で溢れた<燃える街角>の志。そして、再
び方形のマンシヨン群の流れのなかで、そこからの余剰のように漂流したこの3年
。そんな風に重ねて感じるのである。そしてこの3っのタイトルをもつ作品群の装丁
が、開かれる函の形を保っている事にも深い共感があった。

<・・美術は、青黒い沼地に沈んでいるより、青空を疾駆する天馬のような世界で
あってほしいと願う。・・・「美術ノート」は、あくまで一地方の小冊子にすぎないし、
どれほどの力があるのかも分からない。それでもやはり外側には開いていたい。
>(「美術ノート」№5・’85 5・6月号編集後記)

佐佐木さんのこの述懐とも取れる、呟きにも似た文章に一昨年夏の個展を企画し
た時出会って、その共感の友情は今も変らないのだ。本人は今更と照れて、この
文の事を言うと否定的になるが、彼のしてきた仕事は、この<それでもやはり外
側に開いていたい。>という言葉に貫かれているのである。「格子群」の以前には
、滲みのような作品を創っていたと言う。今回の無地の塗り込められたホワイトホ
ールのような画面には、その滲み出るものが蠢いている。彼は多分新たな格子・
余剰・自由を、この後展開していくだろうと思える。それは期待を込めてのエールと
してもそう思うのだ。毎日会場に通ってきてくれる佐佐木さんとの語らいの中から、
私達はすれ違いながら過ごした’80年代’90年代を今何故かこの2000年代で
ともに繋げつつあるのだ。

*佐佐木方斎展「meta絵画」-4月23日(水)-5月4日(日)am11時ーpm7時
 (月曜休廊)
*小林麻美展「風景がわたしをみている気がする」-5月9日(金)-15日(木)
*岡和田直人展ー5月21日((水)-30日(金)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8北大斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2008-04-26 12:28 | Comments(0)


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