初めて訪ねた洞爺の高臣大介さんの工房は、一度火事で焼失した。そしてその後
昨年9月に再建された。大介さんらしい骨太ないい建物だ。特に工房の命ガラスの
釜のある別棟はしっかりと機械が納まり常時炎が燃えている。着いた夜10時過ぎ
洞爺月浦は曇天、湖も見えず白い闇、しかし空気甘く暖かかった。以前このブログ
で<うちの嫁>発言で亜紀さんが不満という話を書いたがその時私は家を背負っ
て立つ大介さんらしいと書いたが実際にここまで来て見て本当にそう思いました。
深い雪と小高い丘のなあ~んにもない所で、ただガラスを創る為だけにある建物。
夏や秋には景色良く人もくるかもしれないが、基本はこの骨太な建物は物を創る
ためにある。それを背負って立つ生き方も含めて<家>なのだ。そこに愛する女
が居る。「嫁だ!」と思うよ。いいねえ、羨ましい。作品同様すっぱりと大介だ。そう
思いました。行って良かったです。今私のこの状況で再建を先に為遂げた彼の現
場を見る事は、勇気を貰うことでもありました。突然の行為のようだが行くべき時に
行ったと思うのだ。まあ一緒に拉致されたような酒井さん、熊谷さんには申し訳な
い気もするけれども。でもふたりとも午前三時まで呑んで唄っていたなあ。純子さ
んと私はこの下の茶の間で運転ないからガンガン飲んで、陣中見舞いで来てくれ
た看護士さんがチゲ鍋カードで奢ってくれた話に、私はカードないからといって大事
なメカス跋文の吉増剛造の写真集をくれたのは感謝です。大介さんの個展時作品
製作中点滴うって頑張った彼女は本当に素晴らしいスタッフと思う。大介の人徳こ
こにありですね。翌日も朝曇天。美しい風景は次の為にあるのかもしれないなあ。
私はこの建物と彼の生き方を実感できただけで充分満足した。熊谷透さんが
気功の団体名<風の船>にピッタリのガラス作品を見つけ、今度買いに来ると
喜んでいた。ここで買うんだ、ここにもう一度来て買うんだと言ったのが印象的だ
った。酒井さんは大介さんと会って約一ヶ月熊谷さんは今回初対面。ふたりとも
次を考えている。人と人の伏流水ーその入口をまた感じる。伏篭さっぽろ気満つ。