東京から今城恵子さんが来る。昨年5月、水戸芸術館で大木裕之さんの展覧会
であって以来だろうか。仕事で来て、明日朝帰るという。ここの近くにホテルも予
約もして、今夜は飲もうという感じだ。大木裕之さんと縁の深い彫刻家の野上裕
之さんも早めに来て今城さんを待つ。野上さんは今タイでのアーテイストレジデ
ンスを終え、月曜日から報告展示会がある。一緒に参加した岡和田直人さんも
先日リュックを背負って、顔をだしたばかりだった。彼は、5月に個展を意欲的に
展開する予定で、声と顔に気迫が満ちている。2年程前ここで2日間だけ展示を
した事があった。あれ以来できっとあの時が基点になっている。今度は10日間
である。野上さんが月末尾道に帰る前に、ここの2階資料室の棚を造ってくれる
という。大野さん、吉増さんの資料を引っ張り出してごちゃごちゃになっていて、そ
の必要性を痛感していたので嬉しい。そうだ、野上さん。ここの部屋の名前を付け
よう、「な・ン・のルーム」って、どう?と聞いたら笑っていた。両方の頭文字を”ン”
で繋げただけさ。メールが入ってこれから札大山口文庫のKさんと友人のTさん
がこちらへ向かっているという。すつかりみんなが偶然のように揃って、今城さん
が来る前から盛り上がってきた。久し振りにみんなが会ってしばし4年前の5月、
夕張ー江別ーモエレ沼ー石狩探訪の話になる。その時前のスペース2階で、ア
イヌのアシリレラさんの教室展もしていた。石狩から夕方吉増さんたちが寄りアシ
リレラさんもムックリを奏でて参加し吉増さんの朗読会があった。夕張の産業遺構
ーゴミ処理場ー夕張川ー江別ーモエレ沼ー石狩浜と濃い一泊二日の旅に大木さ
ん一行も参加していて、その日の朝の情景を美佐子さんという不思議な女性が撮
影し一冊のアルバムにして、戴いた事があった。そのアルバムが先日2階をごちゃ
ごちゃ整理していたら出てきたのだ。今城さんも写っている。そのアルバムでしばし
話が弾んだ。そういえば、撮影者の人とは、それ以来会っていない。2日間ほどわ
~ッときてすっと消えてしまったが、写真の記録だだけはこうして今も残っている。
新宿にいる大木さん、マネージャーの藤田さんから電話が入り、多勢の人の声が
背後に聞こえる。来週木曜日頃大木さんも来札予定という。話が時間や場所を跳
び越えて、ぐるぐる回り夜も更ける。帰りは地下鉄もなく、久し振りにタクシーで帰
った。
*大野一雄展「石狩・みちゆき・大野一雄」-16日(日)午後7時まで。
*「境・界(さかい)としての石狩ー大野一雄と吉増剛造」-3がつ18日(火)-30
日(日):総集編として映像と音を交えて、ふたりの表現者に顕われた開かれた
境・界としての石狩を検証します。
*及川恒平ソロコンサート「Re Song」-4月5日(土)午後6時~入場料3000
円予約2500円
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8北大斜め通り西向
tel/fax011-737-5503