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テンポラリー通信

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2008年 01月 29日

花光な夜ー視線と拠点(45)

久し振りに1日休む。ぼんやりと顔も洗わず、歯も磨かず、食事もレトルトでチン
して夜まで自宅に篭っていた。なんか冬眠みたいだった。一昨日の夜青木美歌
さんが、映像制作の仕事をしているotuka tetsuーlowさんと来た。青木さんは
美術館の作品搬出で東京から札幌に来ていて翌日帰京の合間に寄ってくれた
のだ。ガラスを素材とする現代美術の作家で今回の展示もキラリと光る優れた
感性を見せていた。「born in hokkaido」という道立近代美術館のグループ
展の出品だったが、個展で見たい作家だった。一緒に来た大塚さんは札幌は初
めてだそうだが、映像を生業としている気鋭のいかにも東京でバリバリという感じ
の青年だった。アイポットの新しい機械で今までの仕事の一部を見せてくれたが
カメラワークが流麗で気持ちの良いものだった。花光さんはすっかり魅せられた
ようで大塚さんと話込んでいる。私は青木さんと展覧会の印象やら今構想してい
る「石狩・5月の共和国」のイメージを話していた。話に酔ったのか、お酒に酔った
のか青木さんは急にマントヒヒみたいにヒエ~ッとか言い出して大塚さんに青木
ヒヒ~美歌とかからかわれていた。花光さんは映像に興味があるらしく、映像と
自分のフラワーワークのコラボレーシヨンを考えているようだった。ふっと呟くよう
に自分だけの個展をしたいと言う。実現するかどうかまだ分からないが、できれば
面白いと思う。そんな事を思えることが今回のひとつの成果である。花屋さんが個
として、花を素材にする表現者へと変ろうとしている。何かが彼の中で蠢いているの
だ。大塚さんとの出会いも大きな刺激となっている。映像ビジネスの最前線の感触
が、そのカメラワークの目線の動きと共に彼のフラワーワークの線の動きと共通す
る何かを彼は敏感に感じていたのだ。素材と道具の違いはあっても、手の動きから
触る何かが共鳴している。そのことに突き動かされる自分がいるのだ。コンテンポ
ラリーな時間が動いていた。-花光・佐藤義光展が実現すれば、これはひとつの
革命となるだろう。何故ならひとつの境が、美しくオーバーフェンスをする事だから
。吸気の区別・差別の閉じた境(さかい)が、呼気の界(さかい)に開き発するもの
に革(あらた)まる事だからだ。高臣大介展は、その作品が光を溜めて放つように
、今回<花光な夜>を孕んでひとりの人間の心挿す方向を、志(こころざし)へと
開いてくれたかに思えるのだ。

*高臣大介冬のガラス展「雪と花光とgla_gla」-2月3日(日)まで。am11時ー
 pm7時。
*収蔵品展ー2月5日(火)-10日(日)
*小林由佳展「スベテハココカラハジマル。」-2月12日(火)-17日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8北大斜め通り
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2008-01-29 14:16 | Comments(0)


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