大雪の朝。たっぷりと、触ればすぐに落ちるばかりに山も木も屋根も雪の中だ。
今冬初めてのドカ雪初めである。陽光もたっぷりとふりそそぎ大気が澄んでいる
。空中の塵芥を、雪が吸い清浄にする。昨夜は急な事だったが、酒井博史さん
の今年の歌い初めが、森万喜子展会場であった。隣のテーラーさんご夫妻が、
一升瓶をひっさげて来場する。後はI・Nさんと森さん親子のささやかな宴となる。
森さんの息子さん維吹クンと酒井さんは初対面だつたが、すぐに打ち解けて地図
を片手にふたりの薀蓄(うんちく)を披瀝しあっている。予想通りと言うべきで思わ
ずひとりニャリとする。維吹クンは徐々に子供らしいエネルギー全開で、吹き抜け
2階に上がったり下りたりと忙しい。そのうち雪の降る外へ飛び出し遊びだす。子
供は風の子を実践しだしたのだ。ここに来た当初厚着で寒がっていたのが、消え
た。I・Nさんが溜まっている心の毒を吐き出し始め、維吹クンが走り回る。何か唄
はそっちのけでふたりの時間が過ぎる。帰りは小樽へ帰る森さん親子と酒井さん
私とI・Nさんが車で送ってくれる。札幌駅で車を降りた維吹クンが窓ガラスを叩く。
名前を教えろと言う。ギヤラリーのおじさんから固有名詞への昇格である。友人
になった瞬間である。いやはやどうも、末永くよろしくお願い致しますというところ。
酒井さんの唄に森さん自身は堪能して満足だったようだ。最後に唄った「まほろば
」は、やはり酒井さんの絶唱である。彼のラストソングには、いつも会場の作品と
の盛り上がりが用意されているのだ。今年も彼は歌い続け、判を彫り、活字の印
刷に情熱を傾けていくだろう。ー昨日は昨日 明日は明日 再び戻る今日はない
ー(まほろば)
*森万喜子展ー20日(日)まで。最終日午後5時終了。
*高臣大介冬のガラス展「雪と花光とgla_gala」-1月22日(火)-2月3日(日)
:20日午後7時~太田ヒロパーカッシヨンライブ入場無料(投げ銭歓迎)
*収蔵品展ー2月5日(火)-10日(日):一原有徳・坂口登・岡部昌生ほか。
*小林由佳展「スベテハココカラハジマル。」-2月12日(火)-17日(日)
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