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テンポラリー通信

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2007年 08月 26日

湿度高く・・・-夏の戻り(8)

来年のトップを飾る森満喜子さんが来る。後藤和子さんの個展の折見えてここで
自らも個展をする事を決断した小樽の人である。後藤さんとは対照的に青ではな
く暖色の太陽系の色彩の人と感じている。でも大体冬に展覧会をする事が多いと
言う。後藤さんは夏に鮮烈な青を展示し森さんは冬にきっと鮮烈な赤か黄を展示
するのだろう。それぞれが好む色彩と対峙するような季節を選ぶところが面白い。
会場予約の話をしていると斎藤周さんが来る。ゆっくりと佐々木展を見ていく。森
さんが帰り、斎藤さんも厚田のアートキヤンプに向かうと帰る。まもなく後藤和子
さんが来る。7月個展時の写真ファイルと作品を頂く。ゆっくりお礼をと思うが北大
院生の成田尚吾さんが来て来札する石田尚志さんの次回の展示とトークの打ち
合わせでそちらに気を取られて失礼した。成田さんはこのところ村岸展、Psalm
の野幌案内と立て続けにこの場と関りが増え水戸芸術館まで来た時の勢いが少
し鈍っている。何かちょうど転機だろうかこのところ彼のブログも一頃の生彩がな
い。はっきり言葉にならない篭った口調でなにかこちらの出方を窺って話すように
感じる。優秀な人だけに早く転機を乗り越えて欲しいと思う。四捨五入すれば来札
する石田尚志さんと同じ世代である。石田さんの熱い行動力とさっぽろへの思い
に比して透明感がないのだ。夭折のように早死にした村岸さんもその短い22年の
生涯の晩年1年から半年は濃かったと思う。その一番濃い時間を彼の個展という
形で1ヶ月近くともに呼吸したのだ。短い生涯ゆえに時間が濃くかつ透明なのだ。
彼が多彩に活動していた事も事実だが本当は最後の1年から半年に凝縮してい
たのだと思う。優れた人生にはその透明な凝縮力がある。長生きとか短い生とか
には関係ないのだ。22歳という若さと劇的な遭難死という状況的なドラマ性に眼
を奪われ彼が最後の一番凝縮した半年を均して見る人が多い。私は一緒にその
半年を一番身近に過ごしたひとりとしてその事実を誇りにも喜びにも思っている。
石田尚志さんがたった1度のその出会いを胸に今日来札する。海外も含め公的
スペースでの発表が多い石田さんがこんな辺鄙な私的ギヤラリーまで足を伸ば
すのは熱いさっぽろがあるからである。作家を刺激し鼓舞する何かが村岸さんを
初めとしてここできちっと生きている何かがあるからなのだ。胸に濁りの悩める20
代もいいけれど、いい濁り酒にはやはりどこか透明な味があるものだ。佐々木恒
雄さんも今日が最終日。昨日も人が渦巻いていた。闘う日常の透明な23歳であ
る。網走から出て札幌在住の立派な一区切りとなった個展である。若くいい友人
たちが今日もきっと溢れるだろう。
昨夜の琴似でのPsalmの演奏白熱したと聞く。迷いなく演奏に集中したなと直感
する。いいスタートになった事を感じる。このまま彼女たちはエネルーギー全開で
日本列島を縦断するだろう。天草の懐かしい不知火の海まで。

*佐々木恒雄展「crickers」-26日(日)午後7時まで。
*石田尚志展ー28日(火)-9月9日(日)
*阿部守展ー9月11日(火)-23日(火)
*中嶋幸治展「Dam of wind、for the return」-9月25日(火)-30日(日)
*毛利史長・河合利昭展「産土不一致 sand which」-10月2日(火)-12日
 (日)
*柏倉一統他展「10,8乗」ー10月16日(火)-21日(日)
*石田善彦追悼展ー10月23日(火)-28日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り入り口
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2007-08-26 11:18 | Comments(0)


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