旧どらーるの坂本公雄さんとお互いヤモメ同士の話やら西高校、早稲田大学の
昔話をして妙に盛り上がった。奥さんの坂本順子さんは美術家でかって前のス
ペースに最初の頃よく来ていてそれと坂本氏が旦那だということはしばらく一致
しなかった時期があった。そんな事も時間の経過とともに消えて昨日は純粋に
旧友として話していた。傍で聞いていた石川さんが後でなにかふたりとも高校生
みたいな顔していたよと笑って言った。坂本さんが帰った後道新のHさんの村岸
追悼展の取材がある。音楽の南聡先生はじめお母さんの村岸玲子さんと数人が
集まる。遺作コンサートの細かな段取りについてルーテルホール側と打ち合わせ
た結果を基に報告がある。合間を縫って取材の写真撮影がある。その間劇団千
年王国の栄田佳子さんのパフォーマンスが石川さんの個展会場で始まり低い小
さな声で打ち合わせが進む。新聞社の取材とイヴェントが重なってしまったのだ。
しかし特に支障も無く同時に進んだ。ただ結局私は栄田さんのパフォーマンスは
見れずに終る。終了後石川さんと栄田さんの顔を見てその満ち足りた表情に安
心する。喉笛・馬頭琴の嵯峨治彦さんも会場にいて今日の演奏の下見もしたよう
だ。久し振りなので挨拶し等々力さんのことなど尋ねる。みんなが帰った後石川、
栄田さんと近くの焼き鳥やに行く。会期が始まって初めて石川さんと飲む。10年
来の付き合いという栄田さんに石川さんが自分の個展会場を提供しほんとに好き
なように彼女に演じさせたのだ。石川亨信39歳、何かが始まっている。何かを託
そうとしている。何かを任せようとしている。9月初の海外個展に向けて今肩の力
を抜き身軽になろうとしている。そんな風に私は感じていた。ニューヨークよりも
今この時間がとても大きいと思っていた。今週土曜日に福井岳郎さんと栄田さん
のコラボレーシヨンが予定されていて再び栄田さんの出番がある。石川さんの
期待と気持ちが詰まっているのだ。そんな話しをしていいお酒だった。今日が本
当のオープニングだねと石川さんの顔を見て言ったら彼は顔をくしゃくしゃにして
笑った。今夜は奢ります、オープニングですから・・と言う。ふたりと別れ自転車を
走らせ帰った。夜風が酔った頬に心地よかった。
*石川亨信展「each pulse、each tempo」-29日(日)まで。
:24日(火)午後6時~嵯峨治彦ライブ・喉笛、馬頭琴
:25日(水)午後7時~酒井博史ライブ(急遽決定。酒井家は石川さんの檀家)
:28日(土)午後6時~福井岳郎・栄田佳子ライブ
(すべて投げ銭興行です)
*村岸宏昭の記録展「木は水を運んでいる」-8月7日(火)-12日(日)
:8月1日~6日展示作業で休廊
:併催10日(金)午後6時~遺作コンサート於ザ・ルーテルホール(大通り西6)
:6日(月)午後7時~追悼ライブ於ライブハウス「LOG」(北14西3)
:7日(火)午後7時~追悼ライブ於カフエエスキス(北1西23)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り
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