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テンポラリー通信

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2007年 06月 02日

さっぽろの原点に住むー幻の大河伏篭川

一昨年11月末前の空間の撤退が敗訴で決まり新たな場を求めて札幌漂流の
スタートとして最初に選んだのが幌平橋近くのデルタゾーンであった。ここは鴨
々川の豊平川からの注水水門があり道議会議長公宅がでんとあって不思議な
地域である。当時連合の事務所もあってその横に良い感じの倉庫があった。後
でここがかって札幌市街を流れていたサッポロ川の名残の跡と知る事になる。1
800年代に大雨によって現豊平川に流路変更しサッポロ川はフシコサッポロペ
ツ(husko-saporo-pet=もとの・サッポロ川)となって表面からは幻のように
消えたのだ。しかし丘珠まで行くと堂々たる水域を顕し篠路・茨戸では再び大河
としての姿を現して来る。またかっての見えない流域沿いには茨戸街道あるいは
元村街道と呼ばれる旧街道が斜めに延々と続き神社、仏閣の連なる浪漫街道と
なっている。私のさっぽろ漂流の出発点となった中島公園の水門はかっての本
流サッポロ川のまさにその名残の場所である。鉄道駅が建設される以前はやは
り時の為政者にとっても重要な位置の場所だったのだろう、このゾーンに知事の
次に偉い人の公宅が設置され辺りは公用地が占めているのだった。先日江別の
後藤和子さん宅を訪れ一緒に旧岡田屋敷を見学した際後藤さんが思い出した記
憶はこの公宅に一時住んでいた話であった。先日メールでさらに詳しい思い出が
伝えられた。<正門からは滅多に入らず、16条から孵化場の場長宅の西で蛇行
する創成川に架かる小さな木造の橋を渡って運転手用の平家の家屋の脇を通り
離れの脇から庭に廻り縁側から入るか、南高の更に南の小学校からの帰りには
堤防を通って、急な堤防を駆け下り広い庭の南側の木立の合間から縁側に達す
るのが常で、北東に面している広い車寄せを持った正面玄関やすぐ脇の内玄関
、更には台所と2階建ての倉庫を繋ぐ勝手口から出入りする事は稀でした。>と
手に取るように詳細な想い出を辿る文章が寄せられた。現在の道議会議長公宅
の建物自体は建て替えられているようだが敷地、間取りは今も変らない。ただ後
藤さんは創成川と記しているがこれは多分鴨々川の誤りだろうと思う。創成川は
蛇行しないしもっと北側の南6条で鴨々川を水源として直線に切り替わり創成川
となるからである。深い青を主題とする美術家後藤和子さんの個展を7月に控え
彼女のもうひとつの原点の風景が幻の大河サッポロ川に在った事に何か深い
因縁めいたものすら感じるのである。後藤さんの深いブルー、今回の個展のテー
マ「青焔sei-en」はやはり水の焔に象徴されるさっぽろ川の氾濫が背後に隠れ
て燃えているのかも知れない。私にとって彼女ははさっぽろの川の女神そのもの
かもしれない。来週から始まる有本ゆかりさんの草木の色彩による木々の焔と
ともに水と木の美しく激しいさっぽろの色がしばらく会場を満たす事になるだろう。

*樫見菜々子展「微風」ー3日(日)まで。am11時ーpm7時
*有本ゆかり展「ヤシンカの森ーインドからの風」
*gla_gla2人展ー6月19日(火)-29日(金)
*後藤和子展「青焔sei-en」-7月3日(火)-15日(日)
 於テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8北大斜め通り
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2007-06-02 12:00 | Comments(0)


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