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テンポラリー通信

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2007年 02月 15日

春の匂い

猛烈な低気圧の嵐が去った朝、暖かな空気、ほっかりした陽光が降り注ぐ。春の
匂いがする。あの風は春一番だったのだろうか、まさか。水気を帯びた雪道がざ
っくざっく。下の地面の氷結した部分で滑ると目も当てられない事になる。こりゃ
もう4月の陽気だ。このままで終らないとは思うけれど今日は今のところ春の匂い
。及川恒平さんの「さみだれ川」から最後の歌詞の印象的なリフレインを小見出し
に使ってきたがやっと<春のにおい>まできた。夏のひかり、秋のはなし、冬のい
のりと時を数えてきた。昨日で<函となって溢れる>という小見出しも終え総括の
積りで函について記した。ギヤラリーというハコは常に内在する場のエネルギー
の側から発信する函であり、箱ではないという思いからだった。ハコもの文化は否
定しなければならない。レジデンスと称して滞在と発表のハコだけを助成金を利用
して企画する文化団体、啓蒙という上意下達を美術館というハコを利用して企画
するアート修学旅行。そうした類のハコ利用はお仲間のミクシイー井戸端会議に
近い。ハコは群れる場であっても開かれて溢れることはない。嵐があり季節が動く
。さっぽろが動く。北の自然のなかでさっぽろという天地の函は春へと溢れていく。
藤谷展初日の夜野上裕之さんがビールを持ってやってきた。ここで昨年知り合っ
たふたりはもう旧知の仲のようだ。尾道に帰る前藤谷さんの個展を見れよかった
と野上さんが言う。しばし二階に上がり腰を下ろして無言。同じ会場が作品によっ
て空間が違う。昨年末から今年にかけてひたすら彫刻をし最終日近く完成させた
野上さんの時間と藤谷さんの昨年七月からこれまでの作品が集大成されている
今の会場の時間は独立してそれぞれの濃い時間なのだ。いつか尾道で藤谷さん
の個展をしたいなあと野上さんが呟く。そう、それはいいなあと私も思う。今回でひ
とつの区切りが付いたのだ。藤谷さんの都市への視線は溢れてある何かへと触
れかけている。それが路上の排水口やマンホールの擦り出し(フロッタージュ)か
らもっと先にある手に触れ再構成する何かなのだ。一度離れること、旅に出る事。
そしてまた見詰める事だ。その後映像の石田さんとの共通性やドイツのSさんの
話やら尾道の生活やらの話で三人の語りは止まらずその日の夜が更けた。

*藤谷康晴展「CONCRETE FICTION」ー23日(金)まで。
 AM11時ーPM7時(月曜休廊)
 ライブドローイング「肉体vsCONCRETE FICTION」-23日終日

by kakiten | 2007-02-15 12:14 | Comments(3)
Commented by taku 25:00 at 2007-02-15 17:20 x
23日までなんですね、、。ちょうど書類の締め切りが23日までに2本ある私。せちがないです。
Commented by こへ at 2007-02-16 01:47 x
ひとめぐり。
またはじまります。
Commented by kakiten at 2007-02-16 11:04
こへさん>勝手にお歌の一節お借りしてすみません。<春のにおい>
の中でまたお会いできる事、楽しみにしてます。


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