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テンポラリー通信

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2006年 12月 25日

顔のない街ー函となって溢れる(15)

高臣大介さんの個展を見に都心のギヤラリーまで歩く。南円山から段々と街に入
る。石山通を過ぎたあたりから馴染みの風景が異変している。見知っている建物が
ない。横文字の名前が多くなる。グラビア雑誌を見ているようだ。読めるけれど記
憶に残らない。顔が見えない。新開地のようだ。11時半ころギヤラリーに着く。開
いていない。今日は休みかしら。しばらく待ち諦める。三越前を通り大通り道庁前
を抜ける。道庁の前の通りは旧庁舎内で記念のプレートが数枚ある。レンガが基
本の道路、建物。風景の殻が出てきた。近代の初め。庁内の樹が大きい。泉池も
ある。皮が出てきた。古い泉の跡伊藤邸を横に北大の敷地を抜ける。この歩きは
そのままさっぽろの近現代の時間軸の旅でもある。都心には噛み締める風景は
ない。生クリームみたい。ふわふわして一度口に入って消える。値段あるけど顔
がない。グラビアの印刷された街。人は希薄で物が主力。そりやそうだ。でもそ
こで生まれ育った人間には人と物が建物と一体に見えた時が在った。鶴岡学園
の古い洋館風の家は何やらという飲食店か普段着屋。ふっ、普段着という言い方
もないか。ブテイックと言うほどオシャレでもない洋服雑貨店。これもなにやらの
横文字。平野タバコ店、河関鞄店、名前忘れたが記憶にある店。みんなもうない。
西創生小学校は化粧品みたいな名前になってモダーンな建物になり何とかセン
ターみたいだった。こう書いていてやたら名前が記憶されない。なんとか、なにや
らとしか思い出せない。マンシヨン、ホテル、ショップと同じような辞書片手に訳さ
ないと判らないような名前が多いからだ。英訳仏訳独訳伊訳これぐらいは必要
だろなあ。北一条通り駅前に北海道神宮の碑が建っている。ここより28町と書か
れていた。そうか、神宮までここが表参道の始まり。この文字が妙に新鮮だった。
ちょこっと風景の殻がある。大介さんのガラス白いキューブな空間で外から覗い
た限りクリスマスイブの残りのケーキを声出して売っている街の風景に似合って
いるかも知れないなあ。でもそこに氷柱も雪も感じられない。透明なガラスの質
感は人工的な白に吸収されていそうだ。光の雫がない。照明があるだけ。まあ売
れればそれでいい。余計な感想だ。今晩から野上裕之さん展示に入る。昨晩松
田泰子さん来てギヤラリーの看板下書きしてくれる。そこに会期中みんなで彫る。
最後は酒井さんの作ってくれた印鑑で締める。松田さんは界川游行の時にも道案
内の看板を書いてくれた。ポップ屋さんで今はコンピユーターに仕事が喰われ苦
労している。でも気持ちの明るい素敵な女性だ。今回もお世話になる。

*野上裕之展「NU」
 12月26日(火)-1月14日(日)月曜定休日
 am11時-pm7時於テンポラリースペース
 札幌市北区北16条西5丁目1-8
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2006-12-25 14:20 | Comments(0)


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