酒井博史さんが今日のブログに書いている。
勝手な解釈。
輪郭だけの街や山の上空に雲が浮いている。その空をかもめの影か、鳥のような
ものが飛びかっている。それはMの文字に見える。
さらにその上、細胞で満たされた人間の顔なのか、何者かが吹き出す息に乗って
、舞い踊る四分音符。
音。
声。
その音はやがて形を変え、精子のように、魚のように、時間軸を流れていく。
それらは、行く手に流れている大きな川をなおも渡り、
最後に辿り着こうとする、その先の行き着くべき世界には、まぶしい光の世界、
太陽が待ち受けている。
ひょっとしたら、この太陽は母親かもしれない。
傍らには白樺のように、DMの柱がそびえたっている。
この後も優れた視点の文は続くのだが<勝手な思い込みでいろいろ解釈しようと
してみた。>と、最後にコメントしている。やはり音楽家には音楽家の目線がある。
<舞い踊る四分音符>なんて私には表現できない。続く<音><声>という点描
の字。ミユージシアンだなあ!同じものを見詰めていて酒井さんの方が余程凄い
なあ。藤谷さんはいつもの顔でそんなこと考えてませんよ~と言った。そうだね。
きっと彼は考えてはいない。<思い込みで勝手な解釈>。許されよ。
ただ言える事はあの七月のDMの白樺のような柱を巻物の芯のように設置した事
だ。どうしても見る者の心にキーワードとなって存在する。もっとも白樺と思うのも
こちらの思い込みなのだ。25日午前11時から午後7時まで休みなく描き続けた
藤谷ライブはこの場でまた新たな伝説を生んだと思う。見る人によって様々な想
いを示唆する藤谷ワールド、あともう一週間展示します。朝の光、昼下がり、夕暮
れ、それぞれにモノクロームの画面が語りかけてきます。それぞれがそれぞれに
勝手な解釈を楽しんで下さい。
*藤谷康晴展「笑う殺風景」
AM11時ーPM7時
場=北区北16条西5丁目1-8
con
temporaryspace