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テンポラリー通信

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2006年 10月 21日

雪の匂いのする日ー冬のいのり(8)

誰かが空気に雪の匂いがすると書いていた。そうだなあ、もうそんな気がする。
朝晩寒気も増した。ジョンルイスのバッハ「平均律」を久し振りにかける。冷たい
雪の匂いのする空気にピアノが暖かい。以前は午前中ブログに集中しようとして
いる時滞在中の畑間由隆さんが居て下で中島みゆきやら民族音楽のCDをかけ
気が散った。一週間近くここで寝泊りしていてやはり後半は疲れた。まあ最もお
蔭で事務所は綺麗に片付けてくれ本ひとつにもああだこうだと思い巡らす優柔さ
が省かれすっきりした。しかし必要な物を探すのに今度は苦労する。大きさで整
理されているので分類は関係ないからだ。でも綺麗なのは良いさ。後は棚を造り
分類をきちっとしたい。明日から内海真治展が始る。砂川市在住の不思議な無
国籍的な造形を様々な素材で表現する作家である。今回は藍に近い色で陶板
画・ガラス画・オブジェを展示する。タイトルはブループラネット。昨年も今頃個
展をしてその後パプアニユーギニアの旅に出た。ある年齢まで広告代理店に
勤めその後好きな陶芸にほとんど独学で習得しながら打ち込み近年はガラス
にも独特の感性で世界を広げている。素材もどんどん拡がっていって一種ジャ
ンクアートの世界でもありながら文明批評のような刺はあまりない。メルヘンの
ような幻想的なお伽話性が持ち味だ。本人もいたってぽんやりしたスナプキン
系のお人柄で森のキノコの妖精のようである。しかし時にキリッと目が光ると、
頑固な一徹さが滲むのだ。「・・・のであります。はっはっはは」と決めた後の笑
顔がいい。先日なにかの折に丸島均さんがこの真似をしたがピッタリだった。
熊谷透さんも森の妖精ぽいけれど彼は酔うともっと悪ガキ的で内海さんの方が
より大人の妖精である。ただスターウオーズのヨーダほど聖人ではない。いずれ
このふたりもそうなるのかしら、疑問は尽きない。今回ふたりが会ってどんな話に
なるか楽しみ。ここが深い森の奥のようになれば最高だね。作家は毎日来て夕刻
迄居ます。本当の妖精のような美しい方々も是非来て下さい。そして妖精には程
遠い我々にも森の宴会を楽しませて下さいね。

*内海真治展「ブループラネット」-陶板画・ガラス・オブジェ
 10月22日(日)-31日〈火)休廊ナシ。AM11時ーPM7時
 北区北18条西5丁目1-8テンポラリースペース 
  tel/fax011-737-5503
  Eーmail temporary@marble・ocn・ne・jp

by kakiten | 2006-10-21 14:25 | Comments(0)


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