自然な事なのだろうが、心臓。腎臓の病を得てふっと時々柔らかい死の匂いを感じる時がある。先日心臓弁膜症のカテーテル手術を終えた時入院中三回の食事の毎食同じような味付けに飽きている無意識な自分がいた。まだリハビリーの治療が残っていた時だったがふっと毎朝自分で工夫した自分の手料理を思いだしたのだ。あの食材、あの味付けで、フランスパン、紅茶と味ってみたい・・。よしそうだ、食材を買いに行こう!そう思い立っと、病衣の上に背広の上着を羽織り病院を出た。何故か警備の人に咎るられる事もなくすっと外に出たのだ。それから初めて乗る地下鉄の駅まで、結構な距離を歩き南北線に乗り東西線に乗り換え円山公園駅へ。そこでいつも購入するスーパーに入り、いつもお好みの食材を購入した。ここまで誰からも不審の眼で見られる事無く来たが最初の新道東駅へ向かう途中ひとりだけ入院中の病院の看護師さんと思しき女性から、あれっ、その病衣はうちの病院の物でありません・・・?と訝る不審の声をかけられた。私は一瞬はっとしつつも、顔を斜め上向きにして”男はたまにこういう事あるさ・・・”と嘯いてやり過ごした。病衣の上にたった一着の背広の上着えを着ただけで一番繁華な乗換駅、円山のスーパーと何を咎められる事なく目的を果たしたのだ。そこでふっと気になり、Мさんに電話すると、病院では無断外出、捜索願いと大騒ぎよ、と聞かされた。こりゃ、やばいぜ・・と、急遽タクシーに乗り戻る。ところがこれが、三千円以上も懸かり持ち合わせなく頭を下げ差額分は振り込む事で了承して頂いた。病室に戻ると看護士さんたちが心配して集まってきた。私はお詫びに事情を話し、購入した惣菜を広げお詫びに皆さんの好きなもの差し上げます・・・と提案したが誰も手に取る人はいなかった。今あの時の事を振り返ると、非常に単純な私の生への生還エネルギーだったような気がする・・・。関係者には迷惑をおかけし、心配をかけ申し訳ない気持ちだが、食を媒介にした生への執着・エネルギーが招いた愚行としか言いようがない・・・。この後間もなく、私には退院証明書が発行され退院となった。
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