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テンポラリー通信

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2020年 12月 27日

ぶらり・・ーメタフィジカル放浪(1)

斎藤周さんの個展を最終日近く、見に行く。
円山裾野の住宅街にある会場だ。
オーナーのÝ氏は作家でもあり、旧テンポラリ―スペース
で個展を開いている。
作家でありながら、某老舗デパート所属のイヴェントする会社
も経営し、館内に画廊も企画・運営していた多才な人である。
某老舗デパートが東京・関西から進出してきた有名百貨店の
影響で経営陣が交代し、Ý氏の会社も影響を受けたのか彼は
心を決して、テンポラリースペースで個展を試みたのだ。
ギャラリーの壁に熱く色彩を塗り、日々変化する亀裂を見せる
野心的な作品だった。
本人は体調不良で留守だったが応対に出たギャラリーの男性が
私の事を覚えていて、あの時のひび割れ進行技法は今も続けて
います・・と語ってくれた。

斎藤周さんの作品は、会場とも呼応し新たな展開を実感させる
力強いものだった。
私は特に会場右壁の激しい赤主体のタッチの躍動する作品に
魅せられた。
産まれたばかりの赤子が、最初の産声をあげたばかりのような
生命感に満ちている。
斎藤ご夫妻が初めて子を抱いて訪問された時語っていた言葉を
思い出していたのかも知れない。
苦しくて、苦しくて、最後は野生に戻って産んだわ、という言葉
だった。
周さんはその記憶を燃える赤の抽象画で顕している。
他の作品も今までにないタッチの作品群である。
50余歳にして新しいスタートを切ったなあ、と思った。
北の自然ではなく、人間の可能性・生命を賛歌する八木保次の
ようだとふっと思っていた。

建築物の高さを制限している為この地域のギャラリーの西に
面した大きな窓は山並みの緑と光が美しい空気に染めている。
3階だろうか、高さも心地良いのだ。
今回の展示に相応しい場と思えた。
初の我が子生誕と同時に、新しい抽象に生きる新しい斎藤周
が生まれた。

*花人・花や展ー12月26日ー29日pm1時ーpМ7時

 テンポラリ―スペース 札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-ー011-737-5503





by kakiten | 2020-12-27 22:12 | Comments(0)


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