紺屋纏祝堂個展「上空の水面」終わる。
藍染めの仕事を始めて若林和美さんの初の個展。
吹き抜けの空間を活かしたライフワークの発進
を感じさせた水中(1階)ー水面(2階)の構成
が見事だった。
これまでの水面下とも思える公私に渡る人生の出
来事が藍染めの仕事回路を通して、井戸のように
外界へと開いた気がする。
”この時期毎年ここで個展を続けたいです・・”
私もそう提案しようと思っていた。
壁の蔦が赤く染まり散り始める頃、ギャラリー内
は藍で染まり、彼女の生きる世界が広がってゆく。
テンポラリースースそのものが、風・土となり耕土
となって命が息づくのだ。
ギャラリーは函として命を溜め、流れ出てゆく。
少し以前は今欧州を本拠地に活動する谷口顕一郎・
彩子さん、7年連続して展示を続け新たな世界を開いた
吉増剛造さん、ほぼ同時期から毎年「野傍の泉池」を
千本目指して真冬の氷柱をライフワークに発表している
高臣大介さん、故郷江別の風土を追求し続けてきた秋元
さなえさん、花の道をひとり歩む花人村上仁美さん
等々、有名無名を問わずテンポラリースースのコンテン
ポラリーな表現の耕土にまたひとり若林和美さんも加わ
ったかに思える。
先週通院中のクリニックで新型コロナ疑いらしき人が
出たらしく全館消毒作業に入り、通院者も全員感染検査を
受けた。
そして今朝連絡あり、私は陰性という事だった。
週3回の透析治療を続けながら、コロナ感染では敵わない
と思っていたので、とりあえずほっとした。
私自身が閉じた白い箱とならず、開く流れる函として生
き続けなければならぬ。
*花人・花小屋展ー12月初旬予定
テンポラリ―スペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503