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テンポラリー通信

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2020年 06月 18日

一草一木の視座-荒地(27)

コロナウイルスは、地球生物としての人類に様々な<反>
を突きつけている気がする。
そのひとつが、ソーシャルディスタンスという言葉だ。
感染防止で人と人との間を保つ、という感染防止用語だ。
なにか何処かで聞いたような引っ掛かりがあって、ふっと
思いついた。
「親しき中にも礼儀あり」という格言だ。
この精神的な戒め概念が、ボデイの接触、感染防止の観点
から警告する言葉となって今、在る。
コロナウイルスのあっという間の世界的曼延が、人と物の
グローバル回路を通して展開されたように、「親しき中に
も礼儀あり」という精神概念は、病というボデイへの警告
となって今、在る。

薬屋、酒屋、米屋、洗濯屋、駄菓子屋、金物屋、本屋、等々
あらゆる地域のインフラをそこに住む人が担っていた時代
には考えられないタワー構造的一極集中分散拡大の物流社会
構造がもたらす観念がグローバリズムである。
薬屋はドラグチェーン店、金物屋は巨大な横文字のナントカ、
全国的に同名で展開する数社が支配する。
人と風土との結びつきは希薄となり、巨大なブランドタワー
構造支配・吸収が主流となっている。
公園の一本の名も知らぬ巨木に魅せられた私は、この一本の
樹が春夏秋冬移り行く立ち姿を、一草一木のこの地の風土と
共に見続ける。
同じ種類の樹とかいう、名前のブランドを見詰めている訳
ではないのだ。
人類は地球世界を、抽象・総括し概念化し支配化してきた。
人間社会の民族・国家間の争いに留まらず、現代は物流を
主流とするグローバリズムが経済活動という回路で世界を
席巻している。
それは一草一木という個々が消え、風土という地域固有の
自然環境が喪われていく事でもある。
コロナウイルスは、人間と物に住み着いて反世界の魔物の
ように人類に対峙している。

 *花人・花や展ー6月18日ー21日午後1時以降7時まで。

 テンポラリ―スペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503




by kakiten | 2020-06-18 16:06 | Comments(0)


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