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テンポラリー通信

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2006年 08月 18日

追悼の岸辺ー界を生きる(49)

昨夜小山内裕二さんが帰った後佐々木徹さんが来た。かって野上さんが学生時
代佐々木徹さんの展示を手伝った事があるとかで久し振りの再会を喜んでいた。
佐々木さんは現在展示中の佐佐木方斎さんの世代でそれを見に来たのだ。方斎
さんの'80年代の資料を生まれた頃の野上さんが見る。村岸さんから現在の展示
へとやっと軸が移ってきた。今年12月野上さんの個展がここで予定されている。
佐々木徹さんも見にくる事を約束してこれである世代のフエンスがひとつ取り除か
れるように思う。先輩と後輩のまま止まっていた関係性が作品を通した同時代の
関係性に変るのである。佐々木さんも来年5月個展をすると約束した。彼は'90年
にテンポラリースペースで発表して以来私はグループ展の彼しか見ていない。や
はり個展ですよ佐々木さんと思うのだ。若い野上さんがいい刺激になった。野上
さんが村岸さんの告別式火葬場と出席した疲れもあり8時過ぎ帰りしばらく佐々木
さんとふたりで話し込む。そのうち今門馬ギヤラリーで個展を開いている阿部有
未さんがふたり連れて来た。明後日で終わりの案内状を持ってきたがちよっと遅
いなあ。それでも佐々木さんと旧知だったので話していた。佐々木さんが帰りしば
らく方斎さんの資料作品をじっくり見ていた。私も阿部さんの個展行きたいが時間
的にどうなるか。今朝はまた村岸さんの友人が羽幌から来る。ひとしきり故人の話
をする。二歳のお子さんを連れてきていたが雨弥(うみ)ちやんという名前に聞き覚
えがあった。出産の内祝いを前の店花器店で購入してくれた人だった。村岸さんは
彼の個展の時演奏してくれそれもあって今日羽幌から出てきたと言う。ここが再開
してくれてとっても嬉しいと言ってくれた。是非いつか村岸さんの追悼展を開いて下
さい、その時は是非参加しますと言って帰った。心優しいご夫婦だった。前のスペ
ースが無くなって淋しかった、それが現在のスペースに村岸さんの縁で知り繋がっ
た。その気持ちが心深く沁みた。非公開で高知の鏡川で村岸さんの近くにいた人
からコメントが来る。土砂降りの雨、その後虹が出たという。それを伝えたかったと
いう。このブログを読んで励まされたという。<函となって溢れる>水底から空へ、
虹となって溢れた彼の魂に立ち会ってくれてありがとう!コメントされた方もどうか
悲しみを溜め込まないで下さいね。伝えてくれて有り難う。
でも少しづつ佐佐木方斎展の軸が濃くなって来つつある。道新の古家さんが取材
に来る。「美術ノート」に大いに興味を示す。彼がどう'80年代の律動を解きほぐし
現在に繋げるかこちらも逆に興味を持つ。いちど一緒に方斎さんの所へ行こうと約
束する。

by kakiten | 2006-08-18 13:25 | Comments(2)
Commented by ありもとゆかり at 2006-08-18 23:21 x
村岸くんのことをここに書くまで、少し時間が必要でした
訃報を記事で知ったとき、紀とふたりでしばらく
沈黙の感情のやりとりをしました
そして手元にのこった彼の録音CDをなんどもくりかえし聴きました
短い時間だったけれど、すてきなギターの音とともに
大きなものをこころに残してくれました
今はありがとう、というきもちでいっぱいです
村岸くんとのであいを…中森さんにも感謝しております
Commented by kakiten at 2006-08-19 10:58
有本ゆかりさん>そうですね、逢って欲しかった人でしたので本当に
逢えてよかったと思ってます。彼の今となっては遺作のCDお手元に
残って良かった。そういえば照れながらお見えのときちよっと演奏し
ましたよね。紀さん先輩らしくきちっとチェックしていましたね。
また落ち着いたらお二人でお見え下さい。待ってます。


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