”きっと保次も伸子も喜んでるでしょう・・・”
一昨日来廊した高橋均氏の言葉。
行きつ、戻りつする春の陽射し、冬の風吹く日。
退院し見に来てくれた。
引越しし今住まいの札幌西南部双子山、ほんとうに山の中
と言いながら、村上さんの選んだ花に目を向ける。
この花あるよ、今が盛りだ・・。
小さな器、小さな口の鶴首瓶に添えられた二輪草。
白の可憐な花が、大姥百合の葉の下に煌めいている。
今の季節でしか見られない野の花が、山裾から抜け出て
凛とした一輪の存在感を放っている。
この空気感が保次・伸子の彩の世界と交流している。
ご遺族の高橋均氏は、その事を感受していた。
氏の入院、花人の花屋展、偶然の一致で出会った今回の展示。
八木さんふたりの作品に興奮し、2階回廊に駆け上がり、写真
を撮る人、SNSに載せる人もいて、出会いが出会いを産んでいる。
某美術ブロガー主催の某氏は、祭壇みたいと感想を述べたと聞い
たが、それは違う。
三人の作品同士が交流し合っているのだ。
その共通点は、札幌の自然が放つ色彩・風だ。
三人が志した表現の先にそれがあり、会場に息づいている。
意図してできる事ではない。
それを象徴するのが、野の花の慎ましやかだが、凛とした小さな
野草の白・ニリンソウ。
そして入口右コーナーに掛けられた細い水道管を器に枝の線
だけの緊張感溢れる作品等だ。
他にキバナノアマナ、延齢草・・・、
早春今、野山を彩る野草がさり気なく会場に咲いている。
色彩を強調した百花繚乱ではなく、今の冬・春入り混じった
北の天地を彩る世界が、八木保次・伸子が追求した絵画の世界
と呼応している。
そして入院前引っ越した高橋均氏の双子山の自然とも、八木さん
たちの終焉の地宮の森の自然とも呼応しているのだ。
その共通する札幌の風土が、八木保次・伸子を知らない人も
絵画に引き寄せ、絵画の色彩が野の花を引き立てている。
祭壇の花などでは断じてない。
春の陽射し、冬の風吹く野山の花、葉、枝。
札幌の風土。
彩・空気が心を繋いでいる。
そして3人の眼差しが、その回路なのだ。
最終日。
今日も風冷たく、陽射しは春。
草木・花。
抽象の黒・青、具象の白・黄・黒。
交感しつつ美しい日が過ぎる。
*村上仁美「花人・花屋」-5月12日午後7時まで。
テンポラリ―スペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503
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