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テンポラリー通信

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2019年 03月 12日

作品は残り、作家は沖縄へー時代というランド(30)

3月11日豊平ヨシオさんご夫妻沖縄へ帰る。
作品だけは未だしばらく展示で残る。
滞在中様々なドラマがあった。
作品と共に、その思い出が創られていった。

ガラス作家高臣大介の奥さんさっこさんの作品購入。
ノバラちゃん誕生間もない中での決断。
その気持ちが心に響いた。
その夜大介さんと初めて会う豊平さんの奥さん彩さん
の素の心姿。
”あんたは沖縄に合うわ、来てよ、一緒に踊ろう”
きっと大介さんも嬉しかっただろう。
そしてこの日も来てくれた登山家の中川潤さん。
”豊平さんを応援するのには、俺、買うしかないなあ”
と言って3回払いでと申し込んだ。
中川さんとは、2009年2月一緒に沖縄へ行った仲である。
その時の珍道中は今も忘れない。
そして彼らが来る前、東京からこの展示の為に来てくれた
大塚君。
今年10月札幌に帰り、独立する予定という。
その時の為に一点を欲しいと言う。
一緒に来た恋人はある作品の前に立ち、不意に涙が止まらない。
そういえば、ふたりが心を揺らした作品の色彩は、大塚君が
久石ソナの名で世に問うた処女詩集「航海する雪」の表紙写真
夕暮れの海の色。
道新文学賞受賞した処女詩集とも重なるのだ。
昨日の最後の夜、新聞社のI氏が来て、豊平さんへの深い敬愛の
気持ちと共に私も好きだった一点を選んだ。
実はこの作品、作家も心に留めていたらしい。 
さらに他の作品数点を含めて札幌での某場所での公開展開の抱負
を熱く語った。

3・11帰沖前夜、作品と作家夫婦は新たな出会いの確かな心
を抱いて、青い亀裂の新たな旅に立ち会っていた。
20年余孤絶したアトリエの中で、ひたすら刻み続けて来た
作家と作品。
そしてひたすらその生き様を支えた彩さん。
青い亀裂の旅立ち、出会いの札幌だったでしょうか・・・。

*豊平ヨシオ展ー3月17日まで。
 am12時ーpm7時;月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503


by kakiten | 2019-03-12 15:06 | Comments(0)


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