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テンポラリー通信

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2019年 03月 06日

深まる光・色彩ー時代というランド(27)

まだ冷気を含んだ風。
しかし光は春を抱いて南の島から訪れたふたりの作品を
優しく包んでいる。
沖縄の丘の上のアトリエから初めて北の大地を訪れた
作品たち。
それを見詰める豊平ヨシオの眼が優しく潤んでいた。
そしてその姿を見詰める伴侶の彩さんの眼もまた。
20余年間公開を意図せず、自らの故郷沖縄を記憶し記録
する為、ひたすら創り続けて来た青・蒼・碧・藍・・。
そして自らの足と身体で中央に刻んだ亀裂。
その総数百余点の中からこの小さな画廊の為に二十余点を選び、
長年の間にこびり付いたヤモリの干からびた卵を剥ぎ取り、褪
せた色彩を補色し、二日目も点検補色している。
びっしりとアトリエの壁に架けられた沖縄の海・空の彩と憤怒。
そこから抜け出た作品たちの一点一点の解放感が、作家ととも
に北の冷気煌めく光と風の中に揺れている。

明治の時代琉球から沖縄へ。
大和世(ゆ)・アメリカ世(ゆ)と今も揺れている南の島。
日本近代の最前線にして最後尾。
豊平ヨシオは現代美術の最前線の孤塁で、20年余丘の上の
最後尾の孤高を守り、闘ってきた。
選ばれてアトリエを旅立ち、北のエッジ雪と冷気の小さな
画廊で光を受けている作品たちの、何という伸びやかさ。

作家と共に、深い亀裂もふっと息を吐いている。
豊平ヨシオ展、二日目の眼差し・・・。

*豊平ヨシオ展ー3月17日(日)まで。
 am12時ーpm7時;月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503





by kakiten | 2019-03-06 13:12 | Comments(0)


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