光と水の吹きガラス、の2週間が終わった。
そして来週から始まる沖縄・豊平ヨシオ展ー3月5日展示の
作品群が10箱届く。
今度は南の風・光の翳が時代という扉を叩く。
1990年代米軍キャンプ地から放出される本来沖縄にはない
異質素材を使って様々なオブジェ造形を発表していた豊平ヨシオ。
200年代に入り、作品は大きな変化を見せる。
沖縄の青い空と海を思わせる様々な青を主地に、その真ん中に
深い亀裂を刻んだ縦1m横50cmの連作を製作。
私が初めて見た2009年2月には、100点を超える作品群が、彼の
アトリエ壁に溢れていた。
”沖縄は基地と観光だけです、作品はたくさんあります。ただ
眺めています、見に来てください。”
この言葉に触発されるように初めて訪れた沖縄、そして初めて
見た圧倒的な豊平さんの作品群の衝撃を今も忘れ得ない。
それから10年、昨年4月吉増剛造沖縄美術館展での訪沖を機に
再び豊平さんとあの作品たちに会いに行った。
丘の上のアトリエも、作品たちもなにも変わらず在った。
私はこの時、訪問前から決意するものがあった。
今回はもっと信頼する誰かにも見てもらいたいという事。
そしてその思いを吉増剛造さん、映像作家の石田尚志さんに求め、
2009年2月最初の私の沖縄・豊平ヨシオ訪問時のブログコピ
ーと写真をふたりに送ったのだ。
石田さんはこれを見て即決断し、当日那覇空港から直接豊平さん
のアトリエまで車で来てくれた。
また吉増剛造さんは沖縄美術館の展示中で多忙な中、後日ひとりで
アトリエを訪問してくれた。
後にその時の様子を豊平さんが次のように記してくれた。
吉増剛造氏には、ほぼ一時間程、眺めていただきました。
無言と沈黙。
座って。
そしてスペインに居るご子息の豊平太郎さんに送る為購入
した吉増さんの著作・展覧会カタログにサインをお願いした
という。
そこには
沖縄の白眉のときを、奇跡のように過しつつ・・・
お父上と、この宇宙の波の羽音に耳を澄ましながら。
と書かれていたという。
この優れた表現者ふたりの訪問を機に、初めてあの作品群が
アトリエの外に出る。
百何十点余全ては無理だが、精選された二十点余が並ぶ。
二十年余、ひたすら現代美術の砦でひとり孤独に刻んできた
豊平ヨシオの沖縄・同時代の魂が世に出る。
初陣である。
*豊平ヨシオ展ー3月5日(火)ー17日(日)
am12時ーpm7時:月曜定休。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503
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