今朝は昨日とは一転して冷え込み雪が降る。
地上の雪が午前の光に映えて廊内に吊られたガラスに
光溜まりして、美しい。
昨日来訪したかりん舎の坪井圭子さんが、新作の
ツララの形をした花入れを二本購入してくれる。
触れて揺れると、この二本も美しい音を出す。
坪井さん曰く、昔満州帰りの人に聞いた・・・
ツララで風鈴を楽しんでいたという話を思い出す、と。
冬の風鈴。
中国大陸、北海道よりさらに寒気厳しい内陸。
そこで人は、夏ならぬ冬の風鈴を楽しんでいた。
今朝大介さんに聞いたこの話は、理屈抜きに私の心を暖か
く包んだ。
かって日本の帝国主義が植民地化した満州国。
その地でツララを冬の風鈴と楽しんだ庶民の軽やかな知性。
自然との共生などと大上段に構えずとも、ふっと軽やかに
その地の厳しい自然環境と触れあっている。
まるで、中国漢の字を大和言葉のカタカナ、平かなに消化
したような、柔らかく日常的な真の知性を感じるからだ。
最終日を明日に迎える日。
ガラス作家高臣大介の氷柱への挑戦に相応しい”冬の風鈴”
の挿話だったな~。
*高臣大介ガラス展「重ねあう」-2月24日(日)まで。
am12時ーpm7時
*豊平ヨシオ展ー3月5日(火)ー17日(火)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503