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2018年 07月 31日

危険なーⅡ-シジフォス(16)

通常と逆回路の台風の所為だろうか、南の暑さが
北国も覆ってここ2、3日連日30度を超えている。
40度近い西日本豪雨の被災地に比べれば、その苦
労の比ではないだろうが、単純に暑いものは熱い。
危険な暑さーとは最近報道機関が使う形容である。
暑さだけでなく、危険と形容される諸現象が最近特に
目立つ気がする。
世界一危険な日本の地下街というのも、最近の学者の
忠告である。
地震・津波・超台風と自然災害がいざその牙を剥けば、
人間社会のすべての最新インフラはズタズタに打ち壊
され、人間の奢りという人災も含めて、大きな破壊が
生じるだろう。
先人達が営々として築きあげて来た故郷という人間と
自然との緩衝ゾーン。
土木機械の発達により巨大な力を得た人間は、自然
との共生環境をも侵略・破壊し、先人の知恵を磨滅し
つつあるかに思える。
人間尺度から機械尺度へ。
石炭・石油・原子力から得たエネルギーを駆使し、指先
主体のエネルギー操作は自然と人間の境(さかい)の
一線を撃ち破り、畏敬と畏怖の祈りと感謝の境界を踏み
つけている。
人間と自然との境(さかい)の里は、ためらいと祈りの
界(さかい)という小宇宙世界から、線引き区別のショー
トカットに薄弱化する。
里山と呼ばれた小さな人間と自然との共生空間からは、
祠も神社も消えて、自動車・電車の突っ走る直線高速道
が延び、山底に穴が空き、トンネルが突き抜ける。
簡単・便利で軽く透明なビニール袋・プラスチック製品
が石油資源から産まれ、大量生産・大量消費・大量破棄
されて、世界中の海・川に流れ込み、海の生物は満腹餓死
の危機に晒される。
自然はすぐには応えないが、時間を経過して一気にその
応えを露わにする。
最近の<危険な・・・>という形容には、その自然界
からの強烈な応えが顕れている気がする。
人間も自然の一部として存在する以上、人間の中からも
<危険な・・>人種が産まれつつあるのかも知れない。
不意に、その<危険な・・>サリン・核・刃物は、界
(さかい)の消滅した野生化した不意の暴力として、
人間社会の内側にも立ち顕われるのかも知れない。

*斎藤周展「継ぎへ」-8月15日(水)-26日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北16条西5丁目斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503


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by kakiten | 2018-07-31 15:27 | Comments(0)


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