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テンポラリー通信

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2018年 07月 22日

楽屋の集まりーシジフォス(13)

ドイツから帰国し札幌での10月設置仕事に追われて
いる彫刻家谷口顕一郎・彩子さんを囲んで、熊谷直樹
氏、山田航さん、中嶋幸治氏、村上仁美さん、私と久
しぶりに円山北町の楽屋に集まった。
河田雅文氏、中川潤氏は所用で来れなかったのが残念。
北18条の居酒屋ゆかりが閉店し、以前の馴染みの
居酒屋楽屋に集まったわけで谷口さん、熊谷さんも
馴染みで懐かしそうだ。
話はそれぞれの近況、谷口さんの10月完成の某文化セ
ンターに設置する大きな仕事、その基本コンセプト等が
中心だった。
お百度駆け足登山を毎日続けている中嶋さんは疲労が溜
まっている感じだったが、元気だった。
熊谷さんは、谷口さんの工場で制作中の新作品をスマホ
画面で見て、モスラのようだと感心している。
宙に浮いている新しい作品には、私も今までにないある
攻撃性を感じていたので、モスラ発言はどこか共感して
聞いていた。

札幌から稚内ーサハリンを経由してベルリンへ行って
10有余年。
ケン&アヤー谷口は、故郷にこれまでの転機となるモニ
ュメント作品をパブリックな形で残そうとしている。
アヤさんはこれを機会にドイツでの仕事を離職し、本格
的にケンの作品行為に寄り添うようだ。
テンポラリ―スペースで予定の初のふたり名での作品発表
も待ち遠しい。
その折にはアヤさんの書いた約2ヵ月に及ぶロシアー欧州
への旅日記を再構成し製本して公けにお披露目した方が良
いと思う。
誰にでもできる事ではない。
ふたりだからこそ出来た、10余年前の出立の記録、作品
でもあるからだ。
最初のケン&アヤ作品発表時に皆さんにお披露目したら良
いと私は思う。
多くのサハリンからベルリンまでの道中写真も残されて
いるので、それらをも含めて公開し遺すべきだ。
故郷で公的に認められ、10月公開展示される今制作中の
大作。
ふたりがその故郷を出立したシベリア経由の欧州への旅
の記録。
ひとつの行為の札幌ー欧州ー札幌と循環する10余年の
行為の螺旋。
故郷札幌に今回遺して欲しいものだ。

中嶋さんの駆け足登山の成果ー短パンから見えた脛の
筋骨の逞しさ。
そして思わずポロリと漏らした山田さんの入籍報告。
今制作中の作品のコンセプトー界(さかい)へのノック
から生まれた札幌の地形・凹みの彫刻。
岐阜で見つけた幻のハッチョウ蜻蛉。
タニシと沢蟹とヒルの共存する川。
話は種々跳び、楽しい楽屋の夜だった。

*斎藤周展「継ぎへ」-8月15日(水)-26日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503




by kakiten | 2018-07-22 14:46 | Comments(0)


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