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2018年 06月 13日

心の旅ーサッポロ・ランド(19)

嬉しい電話があった。
沖縄・豊平ヨシオさんからだ。
一昨日吉増さんから電話あり、車で迎いに行きアトリエに
お連れしたという。
やっとふたりの作品を通した対面が実現した。
豊平さんの声が時々詰まって、決して普段雄弁ではない話
し方が、一層籠って聞こえる。
しかしその嬉しさ、感動が伝わってくる。
事前に沖縄美術館に吉増展を見に行ったともいう。
そしてそこで購入した吉増著「詩学講義」「怪物君」今回の
図録3冊に、吉増さんのサインをお願いした。
その一冊には「白眉の時間」の文字があったという。
その他のサインにも初めて見たアトリエの作品群に対する深い
想いが記されていたようだ。
上手く語れないので、このサインと一緒のメッセージをコピー
し、手紙て送りますと話す。
私の今回の沖縄行、最大の目的は達成された気がする。
2009年2月、初めて訪れた沖縄。
二泊三日の正味一日の訪問。
そこで立ち尽くした豊平ヨシオの沖縄の魂そのもののような
青い亀裂の作品群。
その感動を10年近くの時を経て、優れた表現者であり同時に
深い沖縄経験を保っているふたりの表現者、映像作家石田尚志
と詩人吉増剛造に回路を繋げる事が出来たのだ。
その気持ちは豊平さん本人にも充分に伝わっている気がした。
ラディカルな現代の最前線の表現者ふたりが、沖縄の最前線の
現代美術表現者の無名の作品群に心撃たれる。
沖縄の現実が保つ最も純粋な魂に出会う。
それは取りも直さず、現代という時代の最前線であり、沖縄の
背後でうかうかと漂い生きている我々への深い突破口でもある
のだ。
沖縄の現実は、戦後近代の最前線にして最後尾。

きっと何かが動き出す。
私は雪の反射光に漂う光の2月、豊平さんの作品を北の空気
で包みたいと提案した。
そして赤い北の実と青い南の種を載せたふたつの掌の写真
を送ろうと思っている。

*八木保次 素描・ガッシュ展ー6月17日まで。
 am12時ーpm7時:月曜定休(水・金午後3時閉廊)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503


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by kakiten | 2018-06-13 14:07 | Comments(0)


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