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テンポラリー通信

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2018年 05月 24日

シジフォスの旅・日常ーサッポロ・ランド(8)

ここ半年、栃木・足利市立美術館、沖縄・那覇県立美術館
それぞれの吉増剛造展に駆り出される旅が続いた。
初めての栃木・足利市、約10年振りの沖縄・那覇。
初めての栃木では新鮮な里山経験。
沖縄では10年振りの作家と作品の再会、そして中グスクの
城址跡探訪。
透析治療の合間を縫って、深い経験の旅だった。
南の島と東北のふたつの文化のコアを、人と作品、街道の
道筋に極めてラデイカルに感受させてくれたのだ。
表に顕れぬ、場所・作品・人そのものが保つ最前線の存在力。
栃木の近代以前の道と都構造。
沖縄の近代以前の城・家構造、そして戦後モダニズムの
最前線で孤立し描き続ける美術家。
吉増剛造展が呼び水ながら、私はそれとは別に、旅が独自に
保つ深い世界に触れる泉と出会っていたのだ。
勿論吉増剛造展がその土地と触れる新鮮な会場構成であった事
も大きな収穫ではあったのだが。
しかし丘の上のアトリエで10年前と変わらぬ沖縄・豊平ヨ
シオさんの作品群は、美術館にも勝るとも劣らぬ彼・沖縄の
孤高のランド(くに)であった。

今週没後7年目の八木保次・伸子展を終え、つくづく作品
とは時空を超え瞬く星のような存在と思う。
日常の重荷を押し上げ登るシジフォスは、ふっと束の間
重荷から解放される頂きの一瞬。
その頂きに瞬くのが、作品という星のランドだ。
そして再び繰り返す裾野の日常から押し上げるシジフォスの
苦力。
どこかでそんなシジフォスと重ねながらいる自分の今を感じる。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503


by kakiten | 2018-05-24 13:13 | Comments(0)


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