テンポラリー通信

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2018年 05月 17日

リラ冷えーサッポロ・ランド(4)

初夏のような昨日。
今日は一転して冷たい風が吹く。
寒の戻り。
強い風に満開の桜が散って、路上の端にピンクの帯が舞う。
ライラック(リラ)の紫がその濃さを増し、サッポロの春
の変転。
季節がゴホン、ゴホンと咳をしているようだ。
風は風邪、桜とリラ・・・。

吉増剛造「火ノ刺繍」発売記念トークセッションが
終わり、火ノ刺繍と打刻された長い帯状の銅板が、
絵の具に塗れて終了後ここに来た。
八木保次・伸子さんの作品の前に一時置く。
保次さんのグワッシュの作品とどこか波長が合って、違和感
があまり起きない。
天衣無縫、ふたりの描く時の姿勢を思い出す。
先日吉増さん来廊時も、2階吹き抜け壁に吊ってある保次
作品を見上げて、好いね、と呟いていた。
その後見に来た八木フアンも床に置かれた絵の具の散る
吉増作品に疑問・不審の声を誰も発しなかった。
偶然とはいえ、この二人の作品のこの場の出会いも
不思議な因縁のように思う。

浪江出身で東京在住の原田洋二さんが昨年初めてここを
訪ねて来た時。リラの匂いと碁盤の目の路に迷ったといった。
異国の近代が根付いているサッポロの街。
その幻惑がまだ残っているのだろうか。
黒澤明がドストエフスキーの「白痴」を札幌に置き換え撮影
したサッポロの風土・建物。
後に「影武者」撮影で再度来札した時、高層ビル・地下鉄の
走る札幌に、もうここは俺の知るサッポロではない、と怒っ
たと聞く。

リラ冷えとライラックの香り、
整然と仕切られた幅広い碁盤の直線の道。
原田さんの迷い道は、そんなサッポロ近代呪縛の残り香
だったのだろうか・・。

*八木保次・伸子展「彩」ー5月20日(日)まで。
 am11時ーpm7時:金曜午後3時休廊。
*及川恒平×山田航ライブ「麦」-5月20日午後5時~
 参加費2500円

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
のだろうか。


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by kakiten | 2018-05-17 13:08 | Comments(0)


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