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2018年 05月 02日

沖縄美術館ーランドへ(11)

沖縄3日目。
豊平さんの案内で、中城址跡を歩く。
2009年訪問の時も、この古城跡の話をしていた
のを思い出す。
大分観光用に整備されたと豊平さんが声を出す。
アスファルトの道が、城址の古道と対比される。
石造りの雄大で骨太な城跡。
城壁の上の道に登り、広く輝く海を見る。
遠くに白く霞んだように久高島が見える。
そして豊平さんが見せたかった城内の一角にある御嶽。
中森御嶽に足を運ぶ。
沖縄の言葉では、ナカムイウタキ・・だ。
内を守るーナカモリが語源だと、祖父の故郷福井県で
聞いた事がある。
沖縄でも同じ意味を持っているのかしら?
聞きそびれてしまった。
翌日吉増剛造展初日。
入る前から沖縄美術館の佇まいに感銘を受ける。
あの古城の佇まいと共通する建物だ。
周囲のタワー系高層ビル群とは一線を引いて堂々と
対峙している。
これが沖縄の心・文化だなあ、と感じる。
利便と効率の高層ビル群に対し、歴史と固有性の沖縄
の存在感が昨日見たナカ・グスク(城)の記憶と重なり
何故か嬉しかった。
吉増剛造展の展示物はほとんど栃木・足利美術館と同じ
作品構成だ。
しかし会場の建物がもたらす空間は独自で、また違う会場
構成になっている。
外に開かれた大きな窓ガラスの部屋。
映像の数多くのモニターによるGOZOCINEの充実。
吉増さんのふたつの近代視座が、沖縄という土地が保つ
風土の現代性・最前線でより深くラディカルな展示となっ
て広がっていた。
沖縄が保つ時代の最前線は、浮世の速度では最後尾。
明治以降敗戦までと戦後以降バブル経済までのふたつの
近代化の最前線にいつも沖縄は在る。
グスクも御嶽も歴史の最前線にして最後尾。
古城に敷かれたアスファルト道路と珊瑚礁石の路の
違和感がそれだ。
那覇中心部でそそり立つ高層ビル群と対峙していた
現代の砦・城の美術館の建物がそれだ。

戦後近代の沖縄の申し子・豊平ヨシオと戦後近代の疾走
する詩人吉増剛造とが、多摩・横田基地、沖縄・基地
の街でその最前線を語り会う日が待ち遠しい。

*追悼・八木保次・伸子展ー5月8日ー20日

テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503


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by kakiten | 2018-05-02 15:01 | Comments(0)


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