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2018年 04月 12日

身体の感じる故里ーランドへ(7)

五体五感・身体に刻まれている風景というものがある。
幼少時の記憶だ。
私にはそのひとつが屋根なのだ、という気持ちがある。
冒険・探検・戦い・・・。
かって在った実家木造3顔建ての屋上物干し場から、
屋根沿いに隣接する家を乗り越え、端の家まで3軒
越えると広い2条通りで終わる。
こら~!と怒鳴られて泡食って自家の屋根に戻った。
もうひとつは2条通りと1条通りの仲通りの遊び場。
西野という材木屋さんの材木置き場の屋根を伝わって
2条通り、1条通りの腕白少年隊が対峙した事があった。
2条組が攻めてきて1条組は大きな林屋というお茶屋
さんの庭に逃げ込み、そこで白旗。
夜は酔っ払いの喚くオジサンに、屋根上から癇癪玉
という火薬弾をゴムパチンコで足元を狙撃した。
オジサンは怒って周りを威嚇する。
そして千鳥足で喚きながら去って行った。

仲通りと屋根通りが私の身体に刻まれた故里の記憶だ。
その屋根の上を時計台の鐘の音が渡っていった。
FBでシェアーされた福島・浪江の映像を見ながら
私の脳裏に遺る遠い過去の映像が、浪江では現実の風景
として広がっているのを感じていた。
外景は何も変わらぬ家並・通り・林・山々・・。
しかし其処には汚染解除にも拘らず、今だ一桁の帰還者
数の現実が拡がる。
時を経て遠い記憶として残る故里の風景が、時を消して
一瞬にして現実の内実が凍結するように、触れられない
生きた風景となった。
高層ビル群に覆われて人の記憶を食う都市風景が、自然と
ともに呼吸して来た2,3階建ての故里風景も同じ構造
で人の記憶を食って原自然群に覆われた故里にされよう
としている。
一方のビル群は経済発展・繁栄の証。
一方の原発はその燃料エネルギーの証。
どちらもが身体エネルギーを離脱したひとつの結果。

身体に刻む故里を喪う未来へ、我々は向かっているのか・・・。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503


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by kakiten | 2018-04-12 16:43 | Comments(0)


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