テンポラリー通信

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2018年 03月 31日

沖縄の蒼・青ーランドへ(4)

秋元さなえさんの「ランドへ」というタイトルに
刺激されたのか、4月下旬から始まる吉増剛造沖縄展
がひたひたと迫り、呼んでいる感がする。
2008年頃沖縄の画家豊平ヨシオさんから何度も
電話を頂いて一度沖縄を尋ねた事があった。
豊平さんはテンポラリースペースで1992年11月
ー12月円山北町時代に個展を開いている。
当時の作品は、廃材・テント地を素材として、戦後アメ
リカ軍が持ち込んだこれら異材にコールタール、ラッカー
、ニスで塗装し構成した壁面作品だった。
戦後沖縄はアメリカ世(ゆー)となり、海の向こうから
この地に無い多くのモノが入って来た。
それらをモノとして凝視し、空間として透視する、そんな
沖縄人の真摯な魂のように私は彼の作品を感じていた。
それから十数年是非作品を見て欲しいと切望され始めて
沖縄をその為に訪ねたのだ。
アトリエは丘の上にあり壁一面に百枚余の作品が並んでいた。
青一色の板地にそれぞれ様々な亀裂が刻まれていた。
まだすべて未完で発表する予定もないという。
南の島沖縄を囲繞する深い海の色。
その色を描く事に、大和世ーアメリカ世を経て来た沖縄人
豊平ヨシオの深い心の発露を私は感じていた。
そして十年ぶりに、豊平さんとあの作品に逢いたいと思った。
近年彼は誰にも会わないようだという。
沖縄の美術界ではもう伝説の人という。
私は彼に電話を入れた。
奥様が出て、ホッカイドーのNさんよ、と取り次いでくれた。
4月末沖縄美術館吉増剛造展の話をし、沖縄へ行くなら
やはり豊平さんに逢いたいと話した。
近年は美術館とも関わりを断ち、美術関係者とは会って
いないという。
でもあなたとなら会いたいし、会いましょう、と言った。
私はあの作品群が気になっていた。
あの青は沖縄の風土・海土そのもの。
沖縄人豊平ヨシオの純粋な魂の彩(いろ)。
人知れず埋葬させてはならぬ。
もう一度確かめたい。
猛然とそんな気持ちが湧いて来た。

ランドへ、
四方を美しい海に囲まれた南の原点ー沖縄。
冬の年・夏の年を基底とするふたつの国(ランド)。
ミヤコを一元化する近代そのものと対峙し苦闘する両端の地。
吉増剛造の近代への果敢な表現展開も含めて、私は4月沖縄へ
行こうと思う。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503




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by kakiten | 2018-03-31 16:11 | Comments(0)


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