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2018年 03月 20日

秋元さなえ展始まるーランドへ(1)

石狩川河口近く江別で生まれ育った秋元さんが
故里を新たに見詰めるように、踵の視線・自耕する
視角から故里江別の風土を再構成している。
吹き抜け2階の床に咲くように数十本生えている麦。
床を透かせて下に延びる茎。
1階床中央に置かれた一枚の円い鏡が泉のように
その天井周囲を映す。
そして周りの南・東壁には江別の風景が淡いドローイ
ングで拡がり、北壁には江別地域地形図が拡がっている。
吹き抜け上部は地上の風の世界、吹き抜け下は風土の
土の世界。
それらが麦の穂と麦の茎・根の世界で繋がり、現世を
顕現させている。
踵から立ち上がる身体としての故里。
そんな作者の江別への愛が、ここには感じられる。
爪先だって先へ先へと横軸をひた走る直線移動の現代
社会への苦い思いもそこには篭められている気もする。
吹き抜け壁の棚には、江別の古い歴史資料も並べられ、
現在に至る江別社会時間の土も踏み固まれている。
人間にとって大切な風土という自然と社会の界(さかい)。
地球と宇宙の間の大気層や裸体と外界の間・衣装のように
接する個有な文化ゾーン。
人それぞれ、土地それぞれに存る固有性を生まれ育った
江別から掘り下げていく地道な試みを深化させて、「ラ
ンドへ」展はある、と思う。

初日、梯子・階段を昇り降りしながら、体感を嬌声に変え
声を揚げる人たちの感性にも何かが経験されている事だろう。

*秋元さなえ展「ランドへ」-3月20日(火)ー25日(日)
 am11時ーpm7時

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2018-03-20 14:16 | Comments(0)


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