猛吹雪の日が過ぎて、少し暖気に緩んだ雪山と路面。
鈴木余位・村上仁美展「ふたたび 花傍らに」も第1週が過ぎる。
初日朝まで徹夜で展示作業を続け、夕刻吉増剛造氏来廊。
ふたりの展示の大きな力となった詩人の来訪に緊張しながらも
嬉しく迎えた初日の夕刻。
本人たちも初めてゆっくり見る、映像が鮮明に浮き上がる夕刻
から夜へのひと時。
吉増さんは、祝いに自ら持参のシャンパンに頬染めながら上機
嫌で語り続けている。
刻々変わる光の変化、吹き抜けを見上げ2階に突っ立っている
樹の幹・枝に充つ夕光の動きに感嘆の声をあげる。
幹の根を留めた水盤に敷かれた真っ赤な花びら。
そしてそこから吹き抜けを駆け下る絹の糸。
その銀の絹糸に、「石狩シーツ」の一節
「空からぶらさがる母親」は、火の神獣の母の織姫の父の
ヴィジョンであったのかも知れなかった。・・・
母鯨が、そっと呟く
皴(詩は、・・)
”静かな死、・・・・”
を呟いている吉増剛造がいる気が、ふっとした。
昨年末足利美術館個展最終日近く母上悦さんを亡くされた事と
併せて、木霊(こだま)する宙(そら)の時間を感じていた。
点滅する炎の映像に織姫の絹糸・天の赤い花片、地の白い花片。
カタカタ鳴り響く、フイルムの機械音
吉増剛造の幾行かの詩の一節が、この時間には流れていた。
この日の為に来札した吉増剛造とともに、今回秀逸な案内状を
制作してくれた中嶋幸治君の立ち合いも含めてふたりには特別
な一夜だったと記憶する。
*鈴木余位・村上仁美展「ふたたび 花傍らに」-3月11日まで。
am11時ーPM7時
*秋元さなえ展ー3月20日(火)ー25日(日)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503
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