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2018年 02月 20日

背中に涙あふれていたりー紡ぎあう(12)

ここ2,3日、賀村順治の「狼の歌」がいつも座右にある。
贈られた時に記された表紙裏の一首。
 
 戦場へ
  行く早鐘のランナーの
 背中に涙あふれていたり

この歌が賀村順治その人を語り、私に思い出させる。
繁茂に会っていた事はない。
しかし亡くなって今感じるのは、背中にじわっと
伝わる寂しさの寒気、存在そのものだ。

私は祖父・父と続いた百十余年の生業を閉じ、私自身
の一本道に岐路を定めた2006年。
賀村順治は黙ってその出発・漂流を見守ってくれた。
自宅の倉庫を提供し、数多の荷物を預かってくれた。
侠気の人である。

思い出せば、じわっと背中にくる暖かさ、寂しさがある。
想い出にも身体性があるなら、彼は正しく背中のような存在。
私は彼を背中で感じている。

 俺は帰れ胸の奥処の泥の温みその肉声の端緒の祖国へ

君は帰っていったのだ <・・・温みその肉声の端緒の
祖国(くに)へ>と

*鈴木余位・村上仁美展「ふたたび 花傍らに」-2月27日(火)
 -3月11日(日):月曜定休。
*秋元さなえ展ー3月20日ー25日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

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by kakiten | 2018-02-20 16:47 | Comments(0)


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