今回の個展を象徴するように入口軒先にあるものがある。
二本の吊ったガラス作品。
ライフワーク「野傍の泉池」の二本。
そこに毎日霧吹きで水を吹きつけツララを発生させている。
氷柱と透明なガラスの合体行為だ。
千葉から北海道に移住し根を下ろした高臣大介の生き様を
象徴するような行為・作品である。
会場内の個々の作品にも底部にしっかりした厚さが印象的な
形態が目につく。
泉は季節に関わらず、常温で湧き出す。
環境の相違を超え、今の時今の場所を生きる、彼が感じ到達
した16年目の心根である。
一昨年の結婚。昨年初のフランス・アメリカ展示、そして知
り逢った仏人との友情・第一子誕生・仏人の急死。
広がり深まった世界と作品は、ある結晶を見せつつある。
次週後期<紡ぎあう>インスタレーションの予感とともに、
軒先の溶け氷結する「野傍の泉池」がその序奏を奏でている。
ひとりの表現者が制作し生きる場を求め根付く過程は、世界
の違いを意識し、同時に変わらぬものを自己認識する生きる
基底の耕土・創造でもある。
氷柱とガラスの氷結する合体行為は、150年の移住者の歴
史の透徹した結晶とも思える。
今回アメリカの黄み、フランスの青み、日本の白み。
三色の透明なガラスが宿る世界は、高臣大介の生きる野傍に
湧く泉の光彩の色とも見える。
*高臣大介ガラス展「紡ぎあう」-前期・2月4日(日)まで
後期・インスタレーション・2月6日ー12日(祝日)まで。
am12時ーpm7時:2月5日展示替え休廊。
*鈴木余位・村上仁美展「ふたたび 花傍らに」-2月27日
-3月11日。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503
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