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テンポラリー通信

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2017年 10月 24日

故縁ー最前列にして最後尾(23)

茅ケ崎の竹中英俊氏が来る。
東大出版の仕事をしていて、出張の多い多忙な人だ。
5月吉増剛造展の時初めてお会いし、その時茅ケ崎と
いう彼の住所に明治の治水学者岡崎文吉終焉の地を思
い出し、その後竹中さんの友人浪江出身の原田洋二氏
と出会い、彼の故郷を想う号泣にも立ち会ったのだ。
不思議と人との縁を繋ぐ人だ。
実際彼とは同じ早稲田出身で、しかも下宿先が同じ戸山
ハイツだったりもした。
今回はさらに私の大学時代の先輩門倉弘氏と丸山真男の
仕事をしたと聞いて吃驚した。
私の新学年の頃の輝ける先輩だった門倉弘さん。
その懐かしい先輩の変わらぬ情熱と生き様が竹中氏の話
の中で晩年の様子から見事に浮かび上がゥてきた。
政治哲学と文学に造詣の深かった新聞会の先輩である。
今回は私の手元にある唯一残された新聞会集合写真を見
る事が大きな目的だ。
輝ける先輩達鈴木・門倉・山元・寺田・成沢他が写って
さらに少しトッポイ当時の松岡正剛の顔もある。

竹中氏と知り合い、私の内なる小さな国が見えてくる。
3年程前再発見した蛇行を基本とする自然工法護岸の
治水学者岡崎文吉。
その岡崎の昭和20年終焉の地茅ケ崎の縁。
早稲田出身で下宿先も同じ戸山ハイツ地域の縁。
そして福島・浪江出身で故郷の為に心魂注いでいる
原田洋二氏との出会い、その今年5月の号泣の縁。
そして今回は懐かしい先輩の晩年の変わらぬ活動姿勢、
最後の立ち位置まで髣髴とされる死直前の話も聞いたのだ。
僅か2,3度顔を合わせただけなのに、私の内なる心の郷
・土が呼気を発し胸を叩いている。

心の郷土、心の里。
そのランドは、私の内にあった。
久しぶりに古い友人・先輩・仲間との写真を見ながら、
今という時の故(ゆえ)、自分の心の故国を想った。

*菅沼緑展ー10月29日(日)まで。
*ホピ&カチーナドール展ー11月1日(水)-5日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503




by kakiten | 2017-10-24 17:30 | Comments(0)


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