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2017年 04月 25日

「彩」八木保次・伸子展終わるー暗渠(13)

6年目の八木保次・伸子展終わる。
今回はふたりの生きてきた時代が伏流水のように
地上に溢れ、出会いの泉となった気がする。
初日26年ぶりのD新聞M記者の取材掲載。
そこから広がった未知のおふたりの知己との出会い。
遺され持ち寄った作品を通じて保次・伸子の生きた
時代と人が会場にいつも深く点滅していたからだ。
展示2日目の薩川益明先生の訃報も、冥土からの
訪問だったような気がした。

八木保次個人画集図録の編集者N氏の、おふたりに
最後まで寄り添った死前後の話も心撃たれた。
入院した保次さんと同じ病院に、後から伸子さんが
入院し、先に亡くなられた。
その死を知らされ、保次さんが一階違う病室を訪れ、
大声で奇声を上げ悲嘆の言葉を発したという。
その後伸子さんの後を追うように保次さんも亡くなら
れ、ふたりの60年近い歩みは止まったのだ。
保次と伸子が歩んだサッポロー東京ーパリ、そして郷土
札幌・宮の森。
遺された作品の内にふたりが生きた時代社会と自然風土
が今も燦々と点滅し呼吸している。
縁あり所有された未見の作品たちが、また明年ここに
集まって時代と固有の風土を語り出すだろう、
こつこつと6年続けてきた追悼の伏流水が静かに湧き上
がって、今という時代・風土を深く照射しコンテンポラ
リー(同時代)の深い裾野を浸してくれた。
作品が人を呼び、人が人と作品を呼ぶ。

保次さん、伸子さん、ありがとう・・・。

*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー5月9日ー28日。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2017-04-25 14:06 | Comments(0)


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