かって円山北町時代毎年続けた秋田手仕事展。
秋田に留まらず日本各地の民芸の優れた手仕事を、
時にテーマを決め発掘し紹介し続けた。
その主催者の三浦正宏さんから便りが届く。
来月2月4日から3月26日まで北海道文学感
で開催される「”手仕事の日本”と民芸の思想」展
で展示と講演で1日から5日まで来札するという。
展示招待券十数枚と滞在中の訪問希望が記されていた。
彼と再会するのはもう十数年ぶりだろうか。
手仕事という観点から見れば、この日本の中に
も多くの国がある。
その日本の国内国際芸術祭をコツコツと続けて
きたひとりが彼であり、その努力の披露が札幌の
地でもあったのだ。
その成果が大きな展示会に結実しつつ今回ある。
ジャンルの枝分かれはあっても、その基本にある
のは、それぞれの地に生きる人の手の仕事の精華
である。
三浦さんにはこの間の私の小さな発掘、明治の治水
学者岡崎文吉の自然工法の護岸工事の記録(STV)
や山里稔さんの労作「北海道木彫り熊の考察」
(かりん舎刊)等を見せてあげたい。
定めた方向性や生き方は違っても、自分の生まれた
故郷・自然を踵として歩んできた眼差しの磁場は共有
している。
彼は秋田から、私は札幌から、地場に拘り地場を越境
し手の根源を見詰めてきたと思う。
<量の利>をベースとするパブリックアート祭やパブリ
ックオリンピック、そして高速公共新幹線等で揺れる札幌
に、<料の理>を手仕事として見詰め直す。
三浦さんの来札はそんな一陣の風を与えてくれそうだ。
*高臣大介ガラス展「奏であう」ー2月14日(火)ー19日(日)
am11時ーpm時
*中嶋幸治作品展ー2月末予定。
*吉増剛造展「火ノ刺繍乃道(ルー)」ー4月予定
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503
等