テンポラリー通信

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2017年 01月 10日

寒・函・閑ー広い河口(6)

年末年始展示した森本めぐみさん。
生後6ヵ月の七穂ちゃんもインフルエンザという。
従って福井・鯖江市の自宅に帰れず、しばらく実家の
恵庭に滞在と聞く。
今日も晴れているが、寒気は鋭い。
夏暑く、冬寒い。
当たり前だがその両極に中間が希薄だ。
人間社会も自然世界も、中間層が磨り減ってきている。
さらさら、そよそよ、ぽかぽかと形容される中間の
優しさが消えて、過激な野生が剥き出しは怖い。

最近通院で地下鉄・電車に乗る事が多い所為か、老若
男女を問わず追い越しをかけ、前へと急ぐ人が目に付く。
最新・最速の価値観が鼻先にぶら下がって、肩で風切る。
住宅も店も高さを競う先端を誇ってタワー化し高層化
してきた。
鋭い新幹線の鼻先のような、最新・最速・最先端・・。
ここでも中間層が希薄だ。
この道はいつか来た道~という、緩やかな蛇行を消去し
ショートカットの直線構造。

先日フランスパンを買う時、長く太いパリジャンを手で
触って張りを確かめてみた。
するとパン職人らしき男性に怒られた。
調理パンや菓子パンを手で触って確かめる気は毛頭無い。
しかしあのフランスパンだけは、触りたくなる。
お握りやお寿司と同じで、素手に馴染む食品だ。
衛生・安全も中間を喪うと、素手=不潔で厳禁。
愛がないなあ~と思う。
清潔→不潔、安全→危険・・・。
肩で風切る最新→最速→最先端志向は、素手を嫌い、指先
を白い手袋で覆うのだ。
掌(てのひら)という掌(たなごころ)は消去され、小手
先の指先に価値の比重がある。
てのひら(掌)で包む愛を抱いてこそ、祈りの指先もある。
小手先・指先の先端を優先する価値観は、人を刺す後ろ指
の構造だ。

ショップカードありますか?と促され、出したこのパン屋
のカードには素手でフランスパンを抱えたオジサンが嬉し
そうに歩いている図・・・。
パンも手作りって言うじゃない・・・。
買ったフランスパンには、包装袋・保存袋・紙袋が三つも
付いている。
掌で触る過程・媒介・実体の中間層を消去する過剰な衛生・
安全構造だ。
その回路はパン(素材)→胃袋(消費)一元化の触れる(過程)
を消去する最新・最速の覆う(消去)構造だ。

*高臣大介ガラス展「奏でる」ー近日パリ帰国後予定。
*中嶋幸治展ー会期未定。
*吉増剛造展「火の刺繍乃道(ルー)」ー4月予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2017-01-10 14:18 | Comments(0)


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