森本めぐみ展最終日。
森本作品をずっと見続けていた人たちが多く来る。
話していると、その上で今回の作品展開を非常に
心地よく反応している様子が分かる。
作家本人は今日熱が下がらず、赤ちゃんも熱が
あり、こちらには来れないと連絡があった。
美術家のN君が絵を購入してくれたり、高専時代
の東京の友人が来てくれたり、本人も同席できず
残念だろう。
でも作品が雄弁に今を語ってくれている。
今回用意されたゴールデンマウンテインのカレンダ
ーの裏表には、2017年と百年後の2117年が
刷られている。
「百年の予定」展タイトルに呼応するものだ。
恵庭岳に似た、尖ったこの山の絵のモデルは、タイ
のソース瓶の商標ラベルのものだ。
国境を越えて故郷と繋がる尖った山。
性別・生い立ちを超えて繋がる結婚。
そんな境(さかい)を意識しつつ、界(さかい)を
保ち繋がる男女・親子・故郷・他郷の普遍的経験が
作品世界にも投影されている気がする。
出産も育児も福井県鯖江市の生活もすべて初めての
体験だ。
その経験の中で故郷の恵庭岳が聳え、故郷の縄文遺跡
の記憶漆の赤が燃えている。
縄文・カリンバの卑彌呼のように、森本めぐみは
凛々しく生きている。
最終日も夕刻近くまだまだ訪れる人は切れそうにない。
*森本めぐみ展「百年の予定」ー1月3日まで。
am11時ーpm5時。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503、