日中も氷点下を下回る凍える日。
ふらりとひとりの男性が入ってくる。
30歳前後だろうか、川俣展をじっくり見ている。
声をかけ話すと大阪から来たという。
そして愛知トリエンナーレで多くの作家に会い、
みんなからここの話を聞いて訪ねて来たと言う。
奥の談話室に誘い、お茶などを出してさらに話した。
博識な人で、すぐに談話室に置いてある作品にも
目を付け、これは戸谷成雄さんの作品ですね、と
木彫の作品の一部を指さした。
さらに鯉江良二さんの話、大野一雄の話と続く。
私はすっかり嬉しくなり、戸谷さんの資料や鯉江さん
の作品、大野一雄の石狩河口公演ドキュメントの本等
を見せた。
壁に貼ってある界川遊行のポスターにも興味を示した
ので、一部贈呈する事にした。
訪問の記念である。
すると大野さんのドキュメント本は購入してくれると
言うので、その時のポスターも添える事にした。
とても喜んでくれ、かって車椅子で公演した大野さん
を大阪で見た事も話してくれた。
愛知トリエンナーレで出逢った作家の話以外は多くを
語らぬ人だったが、帰った後芳名録を見ると住所は記載
なく名前だけが記されていた。
これは画廊を廻る作家によくある記載で、訪問者もなん
らかの美術系の作家のような気がした。
わざわざ大阪から此処を目指して訪ねてくる好奇心は、
そういう類の人である。
石田尚志、大木裕之、湊千尋、岡部昌生、鯉江良二等
愛知トリエンアーレ組の話や東京竹橋の吉増剛造展も
見た話もした。
寒気厳しい中、他に訪れる人もなくこの方だけがこの日
深く印象に残った訪問者だった。
*川俣正TETRAーHOUSE326展ー12月26日まで。
*森本めぐみ展「百年の予定」ー12月30日ー1月3日まで。
am11時ーpm5時:1月2日(月)休廊。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503
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