亜璃西社の和田由美さんの文がFAXで送られて来た。
一部校正をお願いし返信する。
全体に切れのある気持ち良い文章だ。
その中でふっと照れる表現があった。
「はて入口は?」と迷っていると、優しい顔が
迎えてくれる。
あまりこうした表現をされた事がない。
大体恐い顔とか無愛想とか云われるから・・・。
<青々と逞しく繁る蔦に包まれた>と和田さんに表現
された建物の力かな・・。
私も建物のように顔に優しいツタが生えてきたのかも。
つまりはツタに近づいているという事。
ツタない私ですが・・・。(苦笑)
自然といえば、よく女性、特に若い子が発する言葉
”恐~い、可愛~い”は、本能的で本質的な言葉だと常々
感じている。
自然災害が最近のように多発すると尚更にそう思う。
水・風・光の強烈さと優しさ。
それは自然そのものの野生と優しさへの直截な表現でも
あるからだ。
そよそよ、ゆらゆら、さらさらと優しく可愛らしい風・
光・水。
それが強烈になると、正に恐~いのだ。
現代は恐い自然よりも可愛い自然に偏り勝ちな傾向がある。
畏怖を忘れ人間に可愛い自然に慣れ過ぎて、一線を越えて
来たように思う。
縫いぐるみの愛らしい熊に慣れ、野生の熊の恐ろしさを
忘れるようなものだ。
野生の漆の強烈さを忘れ、漆塗りの美しい器を見ている。
自然界への畏れを自然への畏怖として、人はどこかで取り
戻さなければならない時期と思う。
恐さの見えない現代だからこそ、そして可愛いさが溢れ過
ぎていきた今だからこそ・・・だ。
結局は優しいから恐い話に戻っている。
やはり可愛~いには、まだまだである。
そういう存在で居よう・・・。
*それぞれの山田航「水に沈む羊」展ー9月20日(火)ー10月2日(日)
am11時ーpm7時:月曜定休。
:参加予定作家 森本めぐみ(絵画)・野上裕之(彫刻)・佐々木恒雄(絵画)
野崎翼(折り紙)・成清祐太(映像)・森美千代(書)・竹本英樹(写真)
酒井博史(篆刻)・久野志乃(絵画)外。
:ライブ 及川恒平×山田航「橋」ー9月25日(日)午後5時~予約2500円
*橘内光則展「土曜の夜の夢」ー10月9日ー30日
*ホピ&カチーナドール展ー11月1日ー6日
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503