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テンポラリー通信

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2016年 07月 10日

雨の中ー回路(19)

柔らかい雨が降る。
午前中投票所へ行く。
投票所の周囲が新たに大きな建物建設中で入口に迷う。
2,3人連れだって入口を探す。
投票を済ませ、地下鉄駅へ1キロほど歩く。
柔らかい雨中の歩行もたまには気持ち良い。

テンポラリースペースに到着して看板を出す。
雨の投票日の日曜日。
誰が来るだろう。

昨日石狩の石橋氏が来て、東京へ吉増展だけを見に
行ったと話を聞いた。
私より古くから吉増さんと交流のある彼は、今も
ここの吉増展にも必ず顔を出してくれる。
寡黙で多くは語らぬが、石狩からの眼を遠く長く
吉増さんに注いでいる人である。
こういう人が東京までその為だけに出かけ見てくる
という静かな情熱に頭が下がる思いがした。
病だ、貧爺だ、疲れるなどと口走っていた自分が恥
ずかしい。

他に用があると言ってここ二度目の展示観覧を終え
石橋さんが帰った後パソコンに向かうが、画面がシヤ
ットダウンしなくなる。
画面が黒いまま回復せず、電源は消えない。
今のパソコンの元所有者佐藤真史さんに急遽助けを
求めた。
彼は直ぐ来てくれ、なんなくパソコンは回復する。
どこかで一つ回路を間違えると、遮断が起きる。
成田ー東京の交通回路を想い出した。
乗り換えとか、その駅の選択とか間違えると目的地
は遠くなり途方に暮れる。
スマホ片手に位置を確かめながら、駅と道を選んで
いる人も多い。
私は頭の中にしか選択肢はないので、同行してくれた
Y君、Mさん、そして途中から迎えてくれた正木氏が
いなければ相当時間ロスした事だろう。
それに比し吉増展の紗の半透明なカーテンの仕切りと
入口・出口の麻のカーテンの仕切りは見事だった。
大都市構造と対峙するかのように会場構成が存した。
各コーナーが一種の桟敷のようだったと思う。
その意味で私が最初に提案した、O・Y・Y小屋という
空間は実現されていた気がする。
O・Y・Yとは、大野・吉本・吉増の頭文字と観客の
参加するような様子、ワイワイを掛けた造語である。
ジャンルで区別するのではなく、また作品と見る人を
初めから分離するでもなく、同時代人としてある種の
一体感を保つ空間という意味がある。
ここでの5回の展示はそうした同時代性を保って燃えたのだ。
時代の裾野・足元から「怪物君」は、立ち上がって来た。
そのコンセプトが会場構成・カタログ誌構成にもしっかりと
表現され実現している。

これからあと1ヵ月余り、また色々な人が来てこの事を
語り合う事になるだろう。

*「石狩・吉増剛造 1994」ー7月31日まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休(水・金 都合により午後3時閉郎)
 
 :「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」ー8月7日まで:月曜定休。
  東京国立近代美術館 東京都千代田区北の丸公園3-1

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2016-07-10 14:41 | Comments(0)


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