洞爺湖湖畔月浦のGLAーGLAスタジオに着くと
もうすでに多くの人が溢れていた。
生憎の雨で湖も見えない。
私はここに来るのが二度目だが、最初に来た時も
曇天で湖を見た記憶がない。
もう10年以上前の事だが、夕方酔って円山から車で
夜着いて翌朝帰った記憶がある。
ヨガ教師のK氏とS君が一緒だったかな・・・。
昨日までの青空が消えて、次第に雨足が濃くなる。
外で歓声が上がり出てみると、新婦が白無垢の花嫁衣装
で白い傘を差しこちらへ向かって来る姿が見える。
雨の透明な線と上に差された大きめの白い傘。
そしてその内に白無垢の花嫁。
少し傾斜のある坂道を静々と歩く姿が絵になっている。
雨の花嫁も綺麗なものだ。
洞爺生まれの花嫁は今自宅から着いたところなのだ。
そしてこの後GLAーGLAから少し下った処にある
月浦神社へ両家の方々とともに神前式挙行に向かう。
そこは小さな神社で神前結婚式を挙行するのは初めて
と聞いた。
神社の宮内は両家の人々ですぐ漫員となり、我々は石段
の上下から中を見守るように立見席だ。
外は段々雨脚が激しくなる。
前に停めた車の中か社殿の屋根の下で雨を避け親しい友人
達も見守る中厳かに式が進んだ。
その後石段下中央に新郎新婦上段に親類縁者が集まり
記念撮影をし、披露宴会場の洞爺湖温泉ホテルに向かう。
そこで新郎新婦以外全員ホテルの浴衣に着替え、待機時間
浴場へ、そしてそのまま披露宴会場という事だ。
私は札幌から一緒に来たS君、Mさんと車でホテルへは
直行せず洞爺湖畔を廻る事にする。
初めて見る雨の中の洞爺湖畔。
野太い樹木が道の両脇に迫り、梢が天に重なっている。
その梢の握手が、深い緑のトンネルを造っている。
原生林ならではの光景である。
札幌の北五条通り、植物園と伊藤邸の樹木がそうだ。
洞爺の道幅は狭いので、この緑のトンネルは、より密度が濃い。
雨霧の中時折見える湖中の島の変幻に見惚れながら、湖畔ほぼ
一周をして宴会場のホテルへ着く。
浴衣に着替えると程無く宴会場へ入室のアナウンスが流れた、
普段は本当に宴会だけに使われる大広間。
結婚の披露宴会場は初めてと聞く。
畳にお膳、そして全員浴衣姿というのも異例である。
しかし披露宴の段取りは新婦・新郎のお色直し、ケーキ入刀
浴衣姿の新郎新婦のご両親への感謝の言葉と普通の結婚式の
式次第と同様の展開だ。
スーツ、ドレスの緊張感は初めからなく、かといってだれる
訳ではなく、涙あり笑いあり滞りありハプニングありながら
も、心籠った好い宴だった。
それぞれの宴席名も高臣大介の作品名で指定されていたのも
新鮮だった。
因みに私の席は「野傍ノ泉池」だった。
大介、聡子さん 招いてくれてありがとう。
これからもよろしく!
二次会ー三次会ー翌日会とどれにも出れなかったけど、ふたりが
満喫できれば、それが一番さ。
素晴らしい宴だったぜ。
ありがとう。
*「石狩・吉増剛造 1994」展ー7月31日まで。
am11時ーpm7時:月曜定休(水・金 都合により午後3時閉廊)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503