東京国立近代美術館の吉増剛造展の案内状が届く。
多彩な活動のすべてを「声」を主題に万華鏡のように
展示が企画されている。
彼は詩人であると同時に、「声の真」を求めて「声の間」を研究する
「声の魔」でもあるのです。
(展覧会フライヤーから)
水彩ドローイングのような「怪物君」生原稿、多重露光の写真。文字が
打刻された銅板のオブジェ、GOZOCINEと呼ぶ映像、学生時代から
の日記、朗読・思い・着想を記録したカセットテープ、これらが一堂に
展示されるようだ。
従来の文学館での展示とは少し異なり、声を主軸とする音と視覚的な
作品が主となるのは、美術館という場所の所為もあるのだろう。
吉増さんの<声>というものを視覚的に顕在化する展示は、公的には
多分初めての意欲的試みと思える。
確かにテンポラリースペースでの5年間、その展示中はいつもヨシマス
の声の真・間・魔に満たされていた気がする。
今の「石狩・吉増剛造」展でも「石狩シーツ」の朗読がどこか響いている。
送られてきた封書には開会式・特別披露の招待状も同封されていた。
6月6日(月曜日)・・・!!。
通院日である。
東京で治療を受けねばならぬ。
レセプション、治療と緊張する時間をなんとかクリアーせねばならぬ。
日帰りは無理なので、一泊して翌日帰札。
今まで5年間の吉増展集大成でもある。
行かねばならぬ。
<・・・ならぬ>が続いてしまった。
健康平常時には、どうって事もない旅が5時間の治療制約で負荷が
高まるのだ。
週の月・水・金通院日を水難・金難と冗談めかしていたが、月曜日は
女難ならぬ声の魔難とでも冗談にしようか。
何故なら、”来てね・・”と、声が聞こえるからだ。
そして招待状で2名まで参加できるようなので、マサ・ブンタ・中嶋
山田君の誰かも誘ってみようかと思う。
介添兼だなあ。
美術館としても画期的な、現役の詩人の作品展。
その活動の原点で深く関わってきたこの場の声なき声を<真>と
して会場の<間>に届けねばならぬ。
*「石狩・吉増剛造」展ー6月5日(日)まで。
:am11時ーpm7時:月曜定休:水・金午後3時まで。
ー「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」ー6月7日(火)ー8月7日(日)
休館日月曜日・7月18日は開館。7月19日休館。
am10時ーpm5時観覧料1000円大学生500円:二度目以降は
一般430円・大学生130円
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503