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テンポラリー通信

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2016年 05月 10日

中島公園西界隈ー鉄橋(26)ー

風もなく穏やかで暖かい日
通院前竹本英樹さんの写真展を見に行く。
初めて行くギャラリー。
鴨々川のススキの地区へ流れる九条通の端に近い
場所にあった。
九条通沿いには高層ビルが多く建ち並び、風景は一変
している。
鴨々川は九条通の下を潜りススキの地区へ繋がるのだが、
こちら南側は水天宮があり、そこから護国神社に繋がる
公園沿いのゾーンはかっての高級住宅街でもある。
その雰囲気が高級ホテルや高層ビルの建つこの界隈にも
漂っている。
2,3階建ての低い家並みの豪邸と高層ビルの街とが、どこか
共存してススキノとはまた違う空気感を保っている。
神社が3社もあるこの地域とお寺の多いススキノ。
そしてもう一つの豊平川を挟んだ中の島地域。
この中州ゾーンは聖俗合わせた独特の地域だ。
より中央の道庁を中心とする市街地とも違う聖俗・貧富
喧噪・静寂両方を併せ持った札幌には稀な界隈だ。
西側近くを南北に過ぎる東屯田通りの下町風情の商店街。
公園池に近い富裕層の豪華自宅住宅地、神社。
さらに遊郭や歓楽街のススキノ、多くの仏閣。
この渾然とした一帯こそ三岸好太郎や郡司正勝、八木保次
を生んだダンディーなタウンなのだと思う。
官が主体のモダーン・市街地ではなく、聖俗合わせた人間的な
モダーン・タウンである。
それがわずかな距離の間に乙に澄ましたり、本音のまま表れた
りするゾーンが近接し共存しているのだ。

竹本さんの話では九条通を隔てた銀行計算センターからは、定刻
になると大勢の勤め人がぞろぞろと真っ直ぐ帰宅の群れになるという。
シティーとタウンの両現象を通り一本で見ているのだ。
豊平川の対岸中の島地域では水車町という地名が残っている。
製粉製造業も盛んだったのだろう。
人間のあらゆる活動要素が宗教も含めてこの中島界隈に集約して
今もその空気がどこか漂っている。
竹本さんが展示していたギャラリーも、言葉イメージに相応しい佇まい
だった。
お洒落で上品で土地に馴染むそんなギャラリーは、そうそうこのゾーン
以外では在りそうでないのだ。

久しぶりに水天宮を抜け、小さな橋を渡り、中島公園を後にした。

*石狩・吉增剛造ー5月10日ー6月5日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503、

 

by kakiten | 2016-05-10 14:27 | Comments(0)


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