軽いインフルエンザだった。
それでも一時透析治療中はカーテンで隔離された。
他の患者にうつるのを予防する為である。
4,50人同室で治療してる為万一に備える事と
、少し大袈裟だけどねと院長が言う。
咳も出ず熱も出ていないけど、ただの風邪ではなく
インフルエンザというだけで、隔離である。
2日間カーテンで囲われ、帰りも一番最後で人の
居なくなってから看護婦さんに付き添われて退院した。
この2、3年冬に通院が続く。
一昨年今も続く腎臓透析と昨年冬は左手首骨折、
今年はインフルエンザである。
腎臓も冬の臓器と呼ばれるそうで、冬と縁が深い。
山スキーをしたりと、冬は嫌いではないのだが、
近年冷える事が祟りとなって吾身に降り懸かる。
年寄りの冷や水と昔から言うからそういう時期
なのかも知れない。
しかし個人差はあるはずだから・・と大野一雄
の86歳の石狩川河口公演の入水熱演を思い出
していた。
白いドレスにハイヒールでアルヘンチーナの
亡霊に扮した大野先生は秋風吹く石狩川に入り
川の水を髪に浴び踊っていたのだ。
そして秋風に震える観客の為にアンコールを2回
ハワイアンで慰労してくれたのだ。
風邪といい凍った道の転倒といい、気力体力が
鈍っているとしか思えない。
週3回15時間の透析治療の疲れもあるだろうが、
そればかりではない気もする。
大野先生を思い出し、命への直向な感謝と奉仕を
身体の内から湧き出さねばならない。
命の泉は涸れてはいないのだ。
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